ハズレくじを引くのは俺ですか? ー5ー
(そんな事言うけど、この現状からどうやって逆転する……そうか!)
俺にはまだカードを使う権利が二つある。どれもがフローラよりも数字は下だけど、その方が都合がいいんだ。
大小の価値を入れ替える『逆転』というカードがあるんだから。それにフローラの七の数字が俺の五に直撃したけど、フローラの五が四に当たるかは分からない。だって、鋏で分断したおかげで流れは変化したんだから。
『交換』で数字を入れ替える手もある。色々とやりようがあるわけだ。フローラは強気な発言をして、思考を停止させようとしたのかも。
「どうぞ。五がある場所を選択してもいいですよ。残ってる中で一番強い四が当たっても、こっちの勝ちは揺るがないから」
「そう……なら、一回戦は私の負けみたいね。今の評価は一万ぐらいは与えましょうか?」
フローラも先の展開が分かってるのか、続きをせずにギブアップを宣言した。
『売却されて一円の価値だったのが一万なんて、良かったじゃない』
(まぁ、俺の実力は一万以上はあると思うけどね。それよりも今なら会長の動きが分かるんじゃないか?)
すぐに二回戦を始めるわけじゃなく、フローラと岩男がこそこそと話し合ってる。一試合目で負けると思ってなかったのか。
もしかしたら、会長の姿が見えない事を怪しんだのかも。
俺は2Dに切り替えて、マップを確認する。カジノのフロアには多くの戦闘員達が確認出来、俺やフローラの姿もどれか分かる。
けど、事務室に向かう戦闘員の姿はなく、スタッフルーム行きの廊下には誰一人いない。トイレの中も同じ。
つまり、会長はこのフロアにいるか、ここから逃げ出したの二択。
ここは会長に連絡した方がいいんだろうか? もし、戦闘員に変装してるのなら、着信音でバレてしまうだろうし。
「何をキョロキョロと……仲間なら途中で出口の方に向かったわよ。彼には興味が無かったから見逃したあげたけど」
会長は俺を置き去りにしたのか。あっちから頼んできたのに? 俺を東雲に売るのが目的だったわけ。
ここは次も勝って、会長を問いたださなければ。というか、これはヒーロー作戦であって、ギャンブルゲームじゃないんだよね。
イカサマを使ってでも早めに終わらせるのに限る。圧倒的に勝利する事で一万円からどれだけ上がるのか楽しみだ。
「それでは二回戦に入りましょう。次は負けたこちらが先行です」




