レムリアを探せ! って無駄なんですけど ー9ー
「カジノに行きたいのよ」
カジノは賭博場だな。スロットやポーカー等などで勝負して金を増やす。競馬や競艇も一緒の場所で出来る。勿論負ければ金は減るぞ。カジノだけにある道具もあったりするんだけど区によって違う。
「一人で行ってください。もしくはフレンドと一緒に」
『フレンドなんていないわ』
そんな悲しい事を何もないように言わないでください。俺もいないけど、それは戦闘員とバレないため。まぁ、所属に入っていれば簡単かもしれないけど、無所属を選んでるもんな。
「フレンド申請しますか?」
レムリアは言葉にせず、会長へ申請出来るよう選択肢を出してきた。レムリアでさえも不憫と思ったかもされない。それは俺が正体を教えてからで。変に申請して却下されたら凹んでしまう。
「……会長が賭け事なんて想像出来ないですけど」
会長も金が欲しい。前回で被害額を払わないと駄目になったもんな。けど、そんな安直な考えをするなんて……ありえるか。
『会長……なんで私が生徒会長をしてるのを知ってるのよ! やっぱり、貴方はプレイヤーで比呂高校の関係者でしょ』
しまった! ヒーロー作戦では黒雪なのに、思わず『会長』って呼んでしまった。
(馬鹿でしょ。黒雪からフレンド申請が来たわ。逃がすつもりはないみたいよ。断る事も出来るけど?)
開発局の戦闘員の声が分かったみたいに、吹き出しでレムリアの言葉が表示された。
「すみません。色々と理由がありまして……登録しましたけど、フレンドがいらないってわけじゃないんですね」
『私の事を知ってるのだから仕方なくよ! 色々と現実で話を聞かせてもらうけど、今回の頼みは拒否出来るとは思わないで』
偉そうに言ってるけど、教師という可能性もあると思うんだけど。まぁ、隠していた俺が悪いから仕方ないんだけど。
「いや……行くのは問題ないですけど、お金がまるで無くて……借金をしてる身でして」
『借金? 私と同じ無所属なのね。戦闘員もそれが理由なわけ?』
金がマイナスになれば所属から解雇され、無所属になる。企業が潰れたら、雇われたプレイヤー達は借金関係なく解散となって無所属になる。




