行方不明 ー13ー
「良いわけがないぞ。運営からも連絡があって、居場所が分からないらしい。俺がまだヒーロー作戦をやれてる以上、本当に消えたわけじゃないけど、そうなった場合は借金がリアルに降りかかってくる。勿論、会長にも……」
「ふ〜ん……って、駄目でしょ! 馬鹿でしょ! 何やってたのよ!」
俺に怒るのは間違ってるぞ。まぁ、普通のプレイヤーに戻って、借金も半分にする方法があったのは黙っておこう。
「テスト期間だから、ログインしてなかったから仕方ないだろ」
「私は時間を決めて、ヒーロー作戦をやってたわよ」
会長の点数が悪いのはそのせいじゃないか? 才波も尊敬してる会長に、憐れんだ顔を向けてる。才波もテスト期間中ヒーロー作戦を控えてたんだろう。
「いや……それだったら、レムリアの相手をしてやってくれよ。部屋に行けなくても、電話とか」
「したわよ。三日、四日前に。けど、出なかったの! カナリアに電話したけど……」
電話したのかよ! しかも、テスト勉強期間じゃなくて、本当のテスト期間だし。それでも、会長が電話した時にはいなかった。レムリアが一週間前に行方不明になったのも信憑性が高くなる。
カナリアも連絡がつかないのは、カナリアも行方不明に?
「私に連絡してくれたら……」
「流石に勉強の邪魔したら駄目だから。それにログインしてない時は、カナリアが行動してるんでしょ?」
才波がシャイ婆としてログインしてない時、カナリアが行動する。連絡を取るのもカナリアになる。
「いえ……両方いない時もありますよ? その時は私の方に知らせが届くはずなんですが……後でカナリアに聞いてみます」
才波はスマホでカナリアがログインしてるのを確認した。レムリアが電話してくるのと同様、ヒーロー作戦をすると電池の減りが半端ない。まぁ、カナリアがいてくれるのは安心か。
「カナリアは置いといて、多分レムリアが酒酒区に行った感じなんだよ。部屋にチラシもあったし、変装してる写真があったから、外に出たの確かなんだ。昨日、九庭さんと一緒に行ったんだけど」
「波新さんと! 拓兄さんも一緒にプレーしてないのに……何で私を誘ってくれなかったのよ!」
九庭さんとプレーしただけで怒られたぞ。もしかして、会長は九庭さんに憧れでもあるのか?




