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戦闘員Aですが何か?   作者: マネージャー
第一章 東雲編
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百万人目の記念だってさ ー2ー

「続いてはガチャね。何よ……私がガラガラを回すと思ってるわけ?」



「いや……色々と勝手に決められてるから。そこまで鬼じゃないよね」



 他のアプリゲームのガチャ演出は力を入れてるんだけど、ヒーロー作戦はシンプルに商店街の福引きにあるガラガラを使用。回してる間に光の色によってレアリティの高いのが出る。



 戦闘員に無理やり決められた以上、強力な武器が欲しい。リセマラも出来ないし、自分で回したいのは当然だよな。



「プププ……何を怯えてるんだかね。勿論私が回すに決まってるじゃない。課金ありきのゲームだから何度も回す機会はあるわよ」



「ちょっと待て! 学生だから課金なんて」



「それなら活躍すればいいだけよ」



「それはそれだ! 一番最初は誰でも回したいだろ」



「それは私だってそうだから。回したくてウズウズしてたんだから」



 ヒーロー作戦は活躍した分だけ報酬が貰える。しかも、ゲーム内だけでなく現実にも反映させる場合もある。ガチャも報酬で出来たりするんだけど。



 ガラガラが置かれてる位置は、レムリアが用意しただけに俺よりも距離が近い。というか、用意した時点で取っ手に手を置いてやがった。




「うりゃあ〜!」



「嘘だろ……本当に回しやがった」



 ガラガラは光を放たず、白い玉の姿が出てこようとする。普通でいうハズレ玉だ。



「ほら見た事か!俺が回してたら」



 自分の物になるんだけど、レムリアが外した事が少し嬉しくて言った言葉がムキにさせたみたいだ。



「時よ!」



 レムリアの言葉によって白い玉がガラガラの中に入り、もう一回ガラガラが出来るまで時間を巻き戻した。簡単に言うとリセマラをするつもりだ。



「ぐっ! 卑怯な手を」



「初回だから。初回ガチャだから出来る魔法よ。咲哉も貰えるのは良いのが欲しいでしょ」



 けど、何度回しても白い玉。時間を戻しても結果は変わらない。次第にレムリアはガラガラを叩き出して、ようやくガラガラが金色に光出した。



「この感じは……金玉よ! 金玉が出てくるわ。最高レアリティの金玉!」



「俺しかいないからって、金玉とか連呼しないでくれませんか」




レムリアの言った通りに金玉……金色のカプセルがようやく出てきた。これが出るのに三十分は経過した気がする。



「中身は……見てみて! 最高の武器を引いたと思うの」



 最高の武器。魔剣とか魔導書、もしくは魔獣とか?



「……何だこれ?」



 最高の武器は紙一枚。カップルが映ってる写真だった。しかも、誰と誰なのか分からない。



「○○と××の不倫の証拠写真よ」



「こんなのいらねぇよ! 最高の武器とか言うから魔剣とかさ……普通の槍や斧、銃とかでも良かったんだ」



「何言ってるの? そんな武器を戦闘員が持ってたら目立つじゃない。というか、装備出来ないから。隠れて銃を持つぐらいは許してあげるかな」



 凄い事を言ってきた。戦闘員は素手で戦えと言ってるようなものだぞ。武器もなしで正義のヒーローに立ち向かうなんて無理だろ。

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