ダンス・ダンス・DIEっす ー16ー
「返事が……返ってこなかったら……って思うと」
現実の番号やコネクトを交換してないようで、ヒーロー作戦の中だけ。電話は無理でも、メールなら届ける事が出来る仕様になってる。会長がどっちに来ていても問題はない。
「来た事は通知されるんだろ? 仲間にしようとしたのは会長なんだから、無視しないと思うぞ」
「そこまで……言うなら」
才波はスマホでヒーロー作戦を選び、黒雪にメッセージを届けた。コネクトと同じように、相手が読むと既読がつき、下に文章が続いていく。
「既読が……ついた。ちゃんと見てくれてる」
十分経過……返事は来ない。ここで立ち止まるのもなんだから、探索でもしようと思ってもスタッフの目が厳しいので、外に出る事にした。
二十分経過……握手会に並んでるんだろうか? 借金を受けた仲間なんだから、いつでも会えるはずだけど。
握手会終了……返事なし。先に帰るとは言えそうな感じじゃなかったし、才波もぶつぶつと何か言ってる。何でも良いから連絡してこいよ!
「ああ〜! おい、どんな言葉を送ったんだよ。返事に困るやつじゃないよな」
シャイ婆時、引くような言葉を会長に送ってるのを忘れてた。
才波は嫌がるかと思ったけど、素直に見せてきた。会長から返事が来ないのが堪えてるみたいだ。
『イベントが終わったら、一緒に帰りませんか? 咲哉が嫌なら、二人でも構いません』
「…………」
俺を除け者にしようとする以外は、普通のメッセージだ。
「おっ! ついに返信が」
俺の言葉に、才波は勢いよくスマホを奪い取った。それを見ると、すぐに俺に見せてきた。会長からの返事がそんなに嬉しいのか。
『黒雪は預かった。返して欲しければ』
「黒崎先輩が……誘拐された!」




