ダンス・ダンス・DIEっす ー13ー
けど、狙撃はそこで止まった。それは曲が終わったからなのか。
『ありがとうございました。今回のように私とレムリア先輩のライブが開催するイベントがあるので、その時もよろしくお願いします』
カナリアは何事もなかったように挨拶し、姿を消した。
『……えっ〜と、アンコールはなしだからね。私も』
レムリアも『アンコールはなし』だと、さっさと部屋に戻ろうしたのに。
『今から三十分間、レムリアの握手会を開催します。これは十連ガチャ券を貰える機会ですが、順々にお並びください。暴動時、レムリアの安全のため、即座に注意します』
監督の声で放送が流れ、レムリアは『はっ?』みたいな顔をしていた。レムリアの前に机が出現し、列を整理するスタッフも登場。『レムリア握手会』の看板も用意されてるし。逃がさないという意思の現れだろう。
けど、ここで狙撃が続いたのなら、レムリアは握手で手を塞がれてるから、防御や回避も出来ない。カナリア殺害が目的なら、ここで引くはずなんだけど。
「ただいま。二人のお陰で無事に成功したわね。レムリアが来てくれたのも助かったわけだし」
カナリアが俺と才波のいる部屋に戻ってきた。それはレムリアがいる会場の映像が見えなくなった事を意味してる。
「本当に……狙われてた……わけですね」
才波はカナリアの代わりに撃たれたと思ってるのかもしれない。俺の場合、そう思えなかった。
カナリアの盾になったわけじゃないから、本当のNPCにダンスをさせても問題はなかったのでは?
レムリアを呼ぶため、俺を呼んだのは分かる。自身を守ってもらうためでも、カナリアに向けては一度も発砲されていない。
何よりも重要な事は、狙撃したのが偽レムリアじゃなく、初代カナリアの姿をした誰か。本人なのかどうかは分からないけど、カナリア同士で何かしらの関係があるはずだ。




