ダンス・ダンス・DIEっす ー3ー
結果はドロー。最後まで行かずにゲームオーバー。
「おぇ〜……こんなの数時間でどうにかなるもんじゃないぞ」
最初は何とかなると思った。ミスは何度かしても最後まで行けるって。問題なのはVRで、俺は足だけを動かしてるはずなんだけど、視界は踊ってるわけだ。突然回転したり、上下に高速で動いたりも気持ち悪くなるうえ、次の足が見えなくなったり。
体力が必要なだけじゃなく、VRでする場合は足跡を最後まで記憶しておく必要があるわけだ。
「こうなったら、VRでどちらが最後まで行けるか勝負よ」
才波はモチベーションを上げるためにも、勝負という事にしたいみたいだ。
「まぁ……構わないんだけどね」
カナリアは小さな声で呟いた。才波に気が向いて聞こえないとでも思ったのかもしれない。けど、カナリアはこう言った。『失敗しても構わないんだけどね』
その意味は何だろう。失敗するのが分かっていて、俺と才波をダンスに誘った。被害を受けるのはカナリア達のはず。カナリアが振り付けを覚えてない理由も関係するのか?
「まずは動きやすいように着替えないと」
そういえば、才波はジャージに着替える前にダンスゲームをしていた。映像の方を気にしてたけど……スカートが捲れた事があったかもしれない。その瞬間を見逃したって事か!
「着替えるなら女子トイレに行った方が安全ね。咲哉を追い出しても、別のスタッフが来る可能性もあるからさ」
才波はカナリアの指示通り、ジャージを持って、女子トイレに向かった。こういう場合、俺は男子トイレで着替えた方がいいだろ。
「咲哉はここで着替えなさいよ。二人の時に話したい事があったのよ。……言っておくけど、痴漢の件じゃないからね。それと別にアンタの着替えがみたいわけでもないから」
痴漢扱いされた事を根に持って、痴女扱いするとでも思ったのか? こんな時でも俺が悪者扱いされると思うぞ。
「誰が俺の着替えなんて見たいんだよ。はぁ……話って、頼みたい事でもあるのか? 戦闘員の姿を見てるわけだし」
「レムリアの事も知ってるわね」




