VSシャイ婆戦 ー9ー
『それなんだけど、あそこにいるプレイヤーは誰もシャイ婆に戦闘を仕掛けてないで、何処にいくみたいね』
それはおかしいな。ヒーロー作戦のメインは戦闘なんだけど。シャイ婆は元東雲No.3だけど、姿が見える状態。倒して、有名になるのもありだと思うべきでしょ。
そうなるとゆっくりエリアを選んでる場合じゃないな。すぐに北映区のヒーローが来てくれるかも分からないし。
『シャイ婆が再始動したわよ。武器が進化したわね』
シャイ婆が持っていたのはスナイパーライフル。装備品は途中で変更出来ない。目に見えたのがそれだけで、専用武器なら話は別。
レムリアは右腕とスナイパーライフルがコードで繋ぎ、パワーアップした感じ。
怪人の専用武器と違って、ヒーローは違ったようにも出来る。一つの武器を特化する事が可能。シャイ婆はそれを選んだわけだ。もしかしたら、もう何段階か強化があるかも。
そんな事しなくても、最初ので十分なんだけど。どういう能力が追加されたのか本当に怖いぞ。
「ん!」
シャイ婆とは違うエリアからか、爆発音が聴こえてきた。俺とシャイ婆以外に戦闘が行われてるのかも。なら、そのエリアに行くべきだろ。危険だろうけど、誰かがシャイ婆の相手をするかもしれない。
俺は爆発が起きたエリアに向かう途中で、シャイ婆が先に入ってきた。俺がどのエリアに行くのか分かってしまうけど、それは仕方がない。
それでも、攻撃されるよりも先に俺が別エリアに……
「きゃっ!」
俺が向かおうとするエリアから、二人組の男女が現れて、ぶつかってしまった。なんてタイミングの悪い。
「何処見て歩いているのよ! あっ!」
尻餅をつきながら、俺に文句を言ってくる。3Dだったのが、強制的にVRに切り替えられた。
「すみません……って、あっ!」
ぶつかってきたのは電車イベントで、痴漢を訴えてきた女性だった。あっちも俺の顔を覚えてるみたいだけど、NPCが顔を覚えてるなんて。




