最初のミッションは一万円稼ぎます ー10ー
「戦闘員は持ち運び可能なのね。知ってる場所だったら移動短縮も出来る事も知らなかったわ」
俺はレムリアの説明だったけど、普通のチュートリアルでも説明があるはずだぞ? 本にも書いてあったし。
「あれ? 君は中に入らないの」
戦闘員は小さな光、道具扱いになり、会長の胸ポケットに入っていく。会長の服は比呂高校のブレザーの制服のまま。胸ポケットに入れるなんて羨ましい。プレイヤーだから道具扱いされないのが悔やまれる。
「道具扱いされたいけど……レアだから。引いた時だけ使えるんだ」
俺は拳を握り締めてた。
『力説するほどなんて変態ね。黒雪も若干引いてるわ』
「……そうなの? 仕方ないわね。次は移動短縮だけど、貴方は一緒に行けるわけ?」
会長は俺を一緒に連れて行くみたいに、手を出したり、引いたりしてる。さっきの言葉が効いてるみたいだ。
『無理ね。咲哉は何処にも行った事がないんだから、そこまで自力で行かないと』
「残念だけど、移動短縮は無理みたいです。自力で行かないと」
「それは良かったわ」
それは良かったって、一応レアキャラで役に立ちますよ。
「あっ……徒歩で一緒に移動するのも駄目よね。戦闘員は目立つから」
そう言ったのは俺だけど、そんなに一緒に行動するのが嫌なんですか?
「場所を教えてくれたら、俺一人で行きますから。少し待っていてください。連絡は」
「本当は嫌だけど……携帯番号を教えてあげるから、公衆電話からでも連絡しなさい。用もないのに掛けてくるのは禁止ね。場所は」
このヒーロー作戦では機器に差してる場合のみスマホや携帯と連動、使用出来る。番号はそのままというわけじゃないけど。
『黒雪の番号だけなら良いわ。こっちの番号は駄目よ』
レムリアの許しも出た。戦闘員というプレイヤーがいる事を知られたくないみたいだから。
「了解です。先に移動してください。こっちも準備があるので」
会長は先に移動短縮すると、俺が最初にするのは勿論着替えだ。戦闘員の服装で外に行く事なんて出来ない。レムリアに服を転送してもらって、会長の部屋で……




