VSシャイ婆戦 ー6ー
「明日も学校があるんだから。いい加減に言わないと」
それを言う! この時間にしたのはそっちで、迷惑なのは俺の方なんですけど。
「……限定鬼ごっこと同じ。逃げる側と追う側で三十分間。逃げる側は攻撃出来ない形で、逃げ切れば勝ち。追う側は捕まえれば勝ち。最初の五分は逃げる側だけ動ける。追う側が俺で」
「嫌。限定鬼ごっこは構わないけど、追う側は私で、逃げるのはお前。そうしないと攻撃出来ないでしょ? お前にしても、絵的にも危なくなるぞ」
攻撃出来ないからって、本当に最近知り合った奴はSが多いな。こっちとしては攻撃されない利点があったけど、シャイ婆にもステルスで逃げやすいので条件は五分五分ぐらいだったのに。
シャイ婆は目の前で変身した。その姿は腰が結構折り曲がったお婆さんで、ライフルを杖代わりにしてる。その姿を追いかける俺は、周りから見たら非難が殺到するかもしれない。
「分かった。俺が逃げる側でいいさ」
まぁ、シャイ婆が追う側になるのも想定内なんだよね。性能だけじゃなく、性格からしても追う側を選ぶはずだろうって。
「それじゃ、先に行くからな。五分後から行動開始だからな。ステルスを使って、実は移動してたとかなしだぞ」
「そこはきちんと守るから、さっさと逃げなさいよ」
俺とシャイ婆の限定鬼ごっこ戦開始。
まずは作戦その一。人混みに紛れる事。そのために人が多い北映区を選んだから。NPCが壁役になってくれるし、他にもプレイヤーが沢山いるから、2Dで俺を探すのは難しい。
「シャイ婆は動いてないな」
2Dで確認すると、その場から動いてない。シャイ婆がどれか確認出来るのも、老人の姿が珍しいのもあるし、会った時にターゲットをロックにした。これは敵が多い時に、場所を見つけやすいように。シャイ婆も俺に使用してる可能性はあるんだけど。
『攻撃態勢は取ってるけどね』
レムリアからの連絡。店を開けるために必要だという理由で、ナビをさせている。レムリアのナビも俺の能力として使っておくべきだからな。
シャイ婆が攻撃時は2Dでも確認出来る。その場を動かなくても、攻撃態勢は動いてないと言い張りそうだ。




