始まりは下駄箱から ー14ー
「はっ! そんな事よりもだ。今週の『作戦本部』だよ」
『作戦本部』はヒーロー作戦専門雑誌で、毎週月曜日に発売。今週号は来週がゴールデンウィークに入るので合併号になってる。
表紙はレムリア。今のイベントが残り三日なのと、ゴールデンウィークの極秘イベントが大きく書かれてる。東雲区消滅は小さかった。TVにも出るぐらいだったんだけど、読者はそこを求めてないと判断したのかも。
「ゴールデンウィークは塾の集中講座に行かないと駄目で、咲哉とは遊べないんだよな」
俺は集中講座の一つも取ってない。バイトをしてるか、もしくはレムリアにこき使われてるかだと思う。
「けど、今回のイベント最終日には現実に何かするらしいんだよ。ヒーロー作戦内ではレムリアが登場する場所が予想されたり」
多分レムリアは何も聞かされてないだろ? 予想場所にはレムリアに変装したプレイヤー達が大量発生。十連ガチャ券を貰う以上に、チケットを巻き上げられそうだ。
「ゴールデンウィークは無理でも、最終日にイベントに行かないか? レムリアが来てくれるかもしれないし」
イベント開始時もレムリアはライブをしてたよな。まぁ、今回はレムリアが勝手に始めたと言っても過言じゃないんだけど。
場所は大坂。レムリア出現予想場所も大坂を拠点とする、王様区だったりする。時間は夜七時開始。学校が終わってからでも、ギリギリ間に合う時間だけど。
「それもチケットが必要だったりするんじゃないのか?」
「そこは大丈夫なんだな。雑誌についてる番号があって、すでに発表されてるんだよ。これがそうだったりするわけ」
阿久真の運の良さは凄いな。本当に悪魔並だぞ。こんな感じで運を使うから、ヒーロー作戦だけは当たらないのかもしれない。
会長は聞き耳を立ててたのか、衝撃的な顔をしてる。お前、本当はヒーロー作戦が好きだろ。それに阿久真と違って、レムリアと会えるから。
「分かった。その日は開けとく」
レムリアも偽物が王様区に出るなら、忙しくなるだろうし大丈夫だろ。俺が一緒に行くわけにもいかないし。




