始まりは下駄箱から ー10ー
†
月曜日。
「はぁ……本当に焦った」
俺は比呂高校のある駅に着いた。徒歩や自転車じゃなく、電車通学をしてる。急行なら一駅で着くんだけど、そこで痴漢騒ぎが起きた。勿論、俺が犯人じゃないぞ。あの時のNPC役だな。
それでも、昨日の事があったせいか、俺が犯人扱いされると思っても仕方ないだろ? すぐに犯人は捕まったみたいなんだけどさ。
ヒーロー作戦の痴漢騒ぎの後、俺は北映区には行ったものの、何も出来ずに移動短縮が可能にしただけ。色んな施設に入るためにはお金が必要で、レムリアとの約束で気付けば所持金が無くなっていた。
引き分けになる事を知ってたら、レムリアに頼まなくても良かったんだけど、借金をするよりかはましだと思ったわけで。
「それにしても、何でこんなに早く学校に行かないと駄目なんだよ」
俺は部活に入っておらず、今の時間は朝練の連中ぐらいしかいない時間だ。
そんな時に呼んだのは生徒会長である黒崎雪月。日曜日に集まった際、呼ばれたわけだ。ヒーロー作戦の時でも良いと思うんだけど、レムリアや店長に聞かれたくない事なのか?
「断る事が出来ない俺にも問題があるかもしれないけどさ」
放課後とかじゃないのは、人目が少ないのもあるし、早起きするだけで時間の融通がつく。俺にもバイトとかあるわけだし、会長は生徒会の仕事があるわけだ。
そんな事を思いながら、下駄箱を開けてみると一通の手紙が入っていた。
「……」
俺は間違って別の下駄箱を開けたのかを確認してみるけど、間違いなく俺の番号。
「こ、コイツはラブなレターなのか!」
いや、不幸の手紙というのも考えられる。もしくは誰かのいたずら。それともう一つ。このタイミングとなれば、会長からの手紙というのも考えられるぞ。




