始まりは下駄箱から ー2ー
「……店長が」
「一緒の区だけど無理かな。一人だけど所属持ちだし、自分の店があるからね。ちなみに罠を張り巡らせるのも駄目だよ。色んな意味で炎上するから」
それは敵じゃなく、客が嵌まる。店自体巻き込んでしまうとかかな。店長が無理となると……
「私を見ても無駄。価格とかは考えてあげるけど、姿を見せるのは無理。知り合いだろうと、そこは曲げれないの」
波新さんも無理か。これを利用して姿を見ようと思ったんだけど、今思えばレムリアの力なのか、通常時は波新さんのままで見えるんだった。
「フレンドがいたり……しないのね。募集してる板があるから、そこで見つけるのが一番かも。無所属なら尚更よ」
俺と会長のフレンド欄を見ても、互いの名前と店長しかいない。波新さんは可哀想だからって、フレンド申請してくれないのは本当に知られたくないみたいだ。
「そこまでフレンドが欲しいとは思ってないから、田中君が探してよね。私は受験生だから勉強しないと駄目なの」
「ちょい! 俺も同じ学年で、同じクラスだから。勉強時間も減ってるし、色々あるのは知ってるだろ」
会長の頭の悪さは知ってるけど、そこはそこ。俺は戦闘員だと知られるわけにはいかないし、レムリアの事がバレるわけにも。
「こっちは田中君のせいで、続けないと駄目になったんだけど」
会長はレムリアの事を知ったから、俺と一緒で一億払わないと駄目だった。それも俺が勝手に紹介したからなんだよな。
†
「って、事なんだけど」
「フレンドは仕方なく許してあげるけど、協力は嫌! 私の存在も内緒だからね」
板を探さなくても、レムリアなら簡単に見つけてくれると思ったんだけど、予想通りの拒否。フレンドは許してくれただけ、ありがたいと思うべきだな。
「私も色々と忙しいんだからね。次のライブでコラボしないかとか、今回のイベントでも問題が出てさ」
俺がログインすると、レムリアはビール片手にTVに釘付けになっていた。所持金が減ってるから、毎度のこと無断で使いやがって。
「問題って……お前が一回も姿を見せてないから、誰も十連ガチャ券を貰ってないからだろ?」
俺はレムリアが外に出たのを一回しか見た事がない。それも阿久真と一緒に見たライブの時だけ。イベントが始まってから一度も部屋から出てないはず。




