限定鬼ごっこ戦 ー20ー
『あれってNPC化してるんじゃないの? 戦闘員が見向きもしないわけだし』
「ああ……なるほどね。同じ場所を行ったり来たりしてるのもそれか」
それって、逃げる側に捕まえさせるために置いた? 倒されたと連絡すればいいだけなのに。別の誰かが倒したから? 限定鬼ごっこを参加した時点、俺に攻撃してきた時にはNPCだったとか。
『これは捕まえに行くしかないんじゃない? 何を話すのかも気になるし、戦闘員のタイツを着れば安心でしょ』
このエリアに来たヒーロー達は全滅した。圧倒的な強さを持ってたわけじゃないし、人数の差で負けたようなものだ。それでも、怪人の数は三人にまで減らしている。
「そうだよな。怪人達も探索に加わったみたいだし」
残った怪人達はゲス大佐がいるエリアには向かわず、戦闘員達と反対側に移動した。探索に不備はないと思ってるからだ。
『時間もないし、着替えは魔法でしてあげるわ』
いつもは普通に着替えさせるんだけど、時間が惜しいのは確かだもんな。
俺はドキドキしながら、戦闘員達の前に降りた。勿論、デパートから飛び降りたわけじゃなく、階段でだぞ。そんな事したら死ぬだけだし。
「ゲ〜スゲスゲスゲス」
「ゲスゲスゲス?」
戦闘員と目が合ったけど、同じ掛け声をすると納得したみたいに別の場所に移動した。何も考えずに言っただけなんだけどね。
東雲の姿はすぐに発見。歩いて五分もかからない距離。
『あれはヤバいね。目が死んでるよ。NPCで間違いないよ』
レムリアの言ってる事は分かる。動きが酔っぱらいというか、ゾンビが徘徊してるような感じになってる。
その東雲が俺に近寄ってきた。捕まえるためじゃなく、キャッチみたいに目の前で止まり、勝手に話始めた。




