限定鬼ごっこ戦 ー16ー
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「本当に攻撃されなかったわ。他の人達も私を怪しまないし」
シャイ婆が見たのは戦闘員に扮した雪月。咲哉から貰ったタイツを所持したままだったのが項をそうした。
『戦闘員なんか気にしないもんだよ。ヒーロー達に敵うわけないしね。それに追う側は2Dをあまり使わないはずだから。シャイ婆も田中スライムが消えたから、VRの状態にするでしょ』
追う側は逃げる側を2Dで確認出来ない。VRの状態で見つけなければならず、敵との戦闘にもVRが必要となら、切り替える必要がない。つまり、戦闘員と扮した雪月に青丸が表示されていない事に誰も気付かないのだ。
「ここまでは上手くいったけど、シャイ婆をどうやって罠に掛けるのよ?」
戦闘員の状態なら、このエリアからゲス大佐のエリアに移動は可能。けど、雪月はシャイ婆を倒す事を選択。一回倒さないと、シャイ婆は諦めないと判断した。
『タイミングが重要かな。シャイ婆にとって、二人は邪魔だから、先に倒したいはずなんだよ。そのおかげで、隙が出来て着替えれたわけだし』
シャイ婆は攻撃を止めた。安易に攻撃すれば、場所が把握される。撃つ時にだけは2Dに姿が映るのなら、一人が囮をすればいい。それで一旦は距離を詰められている。
『シャイ婆は黒雪を見失って、焦るよね。早く仕留めたいはずよね。別エリアに移動したと思うから。けど、田中スライムを目にしたらどう?』
田中スライムを目にしたら、雪月がこのエリアに残ってるとシャイ婆は思うだろう。
「戻してたのを、出すなんて怪しく思うじゃないの?」
『だから、タイミングなんだって。シャイ婆が攻撃するタイミングに田中スライムを出すの。それで、また戻す。田中スライムの位置は私が調整してあげら。一番良いのは、ヒーローを撃つ時の視界に入る事だから』
シャイ婆が攻撃するタイミング。田中スライムを出すのも、雪月が盾にするためと勘違いさせるためだ。
しかも、その側には雪月はいない。誘き寄せるための餌として、田中スライムを使うわけだ。




