辺境伯が痩せた土地を逆手に逆襲

ゼノン王国の辺境に位置するギルデン領は、痩せた土地のため貧困に苦しんでいた。24歳の若き領主アルヴィン・ギルデンだけがこの地を守る立場となる。一族は強大な隣国リヨン王国との戦で全滅してアルヴィンだけが残った。王都ゼノンから見捨てられ、重税により財政は日に日にひどくなる状況で、アルヴィンは己の無力を噛みしめる。それでも彼は諦めなかった。民を救い、この辺境を豊かに変え、やがて王都すら動かす力を手に入れる――その野望の火を静かに胸に宿すのだった。