22 看病
ココさんがインフエルエンザでダウン中。
よく考えてみたら、このインフルエンザは俺にも感染するかもしれないな。どう予防したらいいんだろう?
今更、予防接種とかしても遅いよな。
ちょっとグーグル先生に聞いてみたところ、タミフルには予防効果もあるらしい。
保険適用外らしいけどな。
1日1回適用でインフルエンザ患者に接触してから服用してもいいらしい。
さっそく機器で購入して俺も服用しておいた。
ココさんの高熱を続いている。
基本的に横についているだけの看病だが、冷えピタを貼り変えたり、汗をふいたりと。
簡単な料理しかできないけど、手料理でおかゆを作ったりして俺も横でいっしょに食べている。
店の方は客が来ればチャイムでわかるので、その度にバタバタと走っていくことになるが。
とても緊張したのが、ココさんの着替え。
汗ぐっしょりになってしまってるから、このままじゃよくないよな。
俺は意を決してココさんを脱がせる。
決してヨコシマな気持ちはないぞ。あくまで看病でしかたなくしてるんだからな。
必死でココさんの服を脱がせて、濡れタオルで体を拭いて新しい下着とパジャマを着せる。
ブラジャーとかは着けていなかったようだ。ちなみにパンツもあまり色気のないものだった。
これだけのことでぐったり疲れてしまったよ。
あちらの世界の洗濯機があってくれて助かった。でも洗剤が見当たらないぞ?
そんなくだらないことを今のココさんに聞けないので、機器で洗濯用洗剤と柔軟剤を購入することにした。
夜もココさんのところで泊まり込み。
当然、ベッドに侵入とかはしてないぞ。ベッドの横の床でごろ寝だ。
そして3日目の朝。
どうやら俺はココさんの枕の横にうつ伏せになったまま寝ちゃってたようだ。
目を覚ますと、ココさんの顔があった。
「おはようございます、タジマさん。
すっかり迷惑かけちゃったようで」
「ずいぶん顔色がよくなったね」
「おかげさまで」
だが安心しちゃいけない。ちゃんと熱を計っておこう。
ちなみに体温計は店舗の備品として用意されてあった。
ピピピピっという体温計の音を確認して、体温を見ると36度2分。
平熱だなって……人間と体温同じなのか?
ココさんに聞くと、以前元気な時に計ったことがあるそうだけど、36度前後だったそうなので、問題ないようだ。
ひとまず安心。
「じゃ、今日からお店に出ますね」
「あ、まだ禁止ね。この病気は治ってから何日かはまだ他の人に感染っちゃうらしいからね。
んーと、明後日までお店に出ることは禁止だ。
それに治りたてでムリしちゃいけない」
「えー、もう大丈夫ですよ」
「禁止だからね」
「はい、わかりました」
これで一安心。でもタミフルを飲み続けてるから俺が相変わらずついていたほうがいいのかな?
せっかくだからのんびりさせてもらうか。
ココさんが出勤停止の間、そのまま俺もココさんの部屋でのんびりおしゃべりしたり、一緒に料理を作って食べたりという時間を過ごさせてもらった。
なんか、病気になる以前より二人の関係がぐっと縮まったような感じなのは気のせいじゃないだろう。




