第5話
予定通り説明回となります。
さて、いよいよ本格的にダンジョン作りを始めるわけだが、とりあえず状況を確認する。
現在のDPは9400。
1万より少し少ないのは、昨日のベッドや着替えなんかで、減ったからだ。
ダンジョンの構造は、まだ未定。
ということで、とりあえずモンスターを出してみることにした。
さっそく、ショップのモンスターを開く。
すると、モニターにメッセージが出る。
『Fランクの基本モンスター5種とランダムモンスター3種が召喚出来るようになりました。』
「はっ?なんだこれ。」
「さあ?とりあえず、選べるモンスターを見てみようよ。」
樹のいう通り、召喚出来るモンスターを見てみることにした。
◆◆◆◆◆◆
グリーンスライム
必要DP20
体長30cm程度。粘液状のモンスター。獲物を体内に取り込み、消化する。
ゴブリン
必要DP40
体長50cm程度。人型のモンスター。繁殖力が強く、あっという間に増える。
コボルト
必要DP50
体長60cm程度。亜人型のモンスター。力は弱いが、すばしっこい。
玉杓子
必要DP20
体長20cm程度。魔素で魔物化したオタマジャクシ。水の中でしか生きられない。
粘菌
必要DP2
体長5cm程度。粘液状のモンスター。他のモンスターや冒険者を食べることで増殖する。
魔核
必要DP200
体長10cm程度。魔素が集まって出来た魔素の塊。特に何もせず、その場に漂う。破壊するとMPが回復する。
水ヤゴ
必要DP80
体長60cm程度。大きなヤゴのモンスター。肉食で、玉杓子を好んで食べる。水の中でしか生きられない。
幼狐
必要DP20
体長20cm程度。小さな狐のモンスター。臆病でおとなしく、戦闘能力はほとんどない。
◆◆◆◆◆◆
結局、基本とランダムの意味はわからなかったが、召喚出来るモンスターは把握出来た。
しかし、モンスターの映像はないし、強さもわからない。
ファンタジーでは定番のゴブリンやスライムはまだ想像出来るが、魔核やヤゴなんてのは想像出来ない。
俺達で戦ってみてもいいが、この世界の人間ではないので比較にならない。
「このモンスター達は強いのか、弱いのかどっちだと思う?」
「さあ。この世界での基準がわからないからね。判断のしようがない。」
「だよな~。モンスターのステータスもわからないし、どうしようかね。」
「とりあえず、モンスターの項目でヘルプを使ってみたらどうだい?」
「なるほど。さすが、樹。ナイスアイディア!」
「誰でも思いつくと思うよ、この考えは。」
「俺が思いつかなかったからいいんだよ。」
「君は相変わらずだね。前と何も変わってない。」
「1ヶ月で変わってたまるか。」
「ふふ、確かにそうなんだけどね。」
「何笑ってんだが。」
とりあえず、樹の言うように、ダンジョンの項目でヘルプを使ってみる。
その内容をまとめると
モンスターは強さによってFからSにランク分けされている。
ダンジョンがLV1の状態で召喚できるのは、FランクのモンスターのみでダンジョンのLVが上がるとランクが上がり、そのランクに対応したモンスターを召喚出来るようになる。
モンスターのランクの上昇はLV10ごとで区切られており、LV10でE、LV20でDというようにランクが上がっていく。
基本モンスターとはそのランクになった際、必ず召喚出来るようになるモンスターのことで、それぞれのランクごとにきまっている。
ランダムモンスターとはそのランクになった際、基本モンスターとして召喚出来るモンスター以外の同ランクモンスターからランダムで選ばれ、召喚出来るようになるモンスターのことで、どんなモンスターが選ばれるかは運しだい。場合によってはレアなモンスターが選ばれることもある。
ランクアップモンスターとはモンスターのランクが上がったとき、その前のランクで召喚出来るようになるモンスターのことで、これによって増えるモンスターはランクによって種類が決まっており、すでに召喚出来るようになってたとしても、別のモンスターが召喚出来るようになったりはしない。
また、ランクアップモンスターはランダム召喚で選ばれることもある。
基本、ランダム、ランクアップの3つで召喚出来るようにならなかったモンスターを召喚出来るようにする方法は3つある。
1つ目は、他のダンジョンに出て来るモンスターを見てから倒すこと。
この方法では、そのモンスターに自分がとどめをささないと召喚出来るようにはならない。
2つ目は、普通の生物なんかをモンスター化させ、それを倒すこと。
普通の生物なんかは魔素の濃い場所に長くいるとモンスターになってしまうことあり、それを利用した方法だ。
この方法は、比較的に簡単だが種類によっては強力なモンスターになってしまうこともあるので、注意しなければならない。
3つ目は、特殊な条件を満たしモンスターを変化させること。
特殊な条件とはレベルアップであったり、特定の地形で過ごすことであったりと様々だ。
この方法は条件が分かりにくかったり、時間がかかったりして、簡単には出来ないものが多い。
しかし、他の2つと違って変化したモンスターを倒さなくても召喚出来るようになり、変化したモンスターをそのままダンジョンで使えるというメリットがある。
ただし、これら3つの方法でモンスターを召喚出来るようになっても、自分のダンジョンがそのモンスターのランクまで召喚出来るようにならないと、ショップからの召喚は出来ない。
モンスターは基本的に魔素だけで生きていけるが、種類によっては他のモンスターを食べるものもいる。
と、なる。
結局、モンスターの強さについての記述はなかった。
「結局、強さについての記述はなしかー。」
「うーん、困ったねえ。後、考えられるのはこの世界の町に出ての情報収集くらいかな。」
「だよなー。けど、町に出るにはあと29日かかるし、ダンジョンが出来た後だから意味がないよなー。」
「やっぱり、召喚してから僕達で戦ってみる?」
「いや、やめとこう。下手に戦って死んだら意味がない。」
「それじゃあ、どうするの?」
「モンスター同士で戦わせてみるか?」
「それだと、今召喚出来るモンスター達の中の基準にしかならないよ。」
「とすると、後は・・・。あっ、そうだ。スキルになんかいいのないか。」
「スキルに?あるとは思えないんだけど。」
「いや、可能性はある。相手の情報を見るアイテムやスキルなんかはゲームでは結構あるからな。」
「それじゃあ、ちょっと見てみようか。」
モンスターの項目から戻って、今度はスキルの項目を開く。
すると、何やら大量の項目が出てきた。
「うわー。これが全部スキルなんだ。」
「めちゃくちゃあるな。」
ぱっと見るだけで、剣、体術、斧、槍、鍛冶、料理とよりどりみどり。
中には、火魔法なんていうファンタジーなスキルもある。
しかし、これ全部やたらと高い。1番安い剣でも12000DPってどうよ。
さて、俺達の探しているスキルは・・・あった!
「おい、樹。あったぞ。」
「ん?どれ?」
「これだ、これ。この【ステータス確認】ってのだ。」
「あっ、ほんとだ。何々、『目で見た相手のステータスを全て見ることが出来る。ただし自分より高いレベルの相手や、ステータスを偽装や隠蔽しているものには効果がない。』うん、結構優秀なスキルじゃないか。」
「けど、問題があるぞ。いくらなんでも高すぎる。」
「うわー。1つ24000DPって洒落にならないね。」
「他にも妙なのがある。この特殊技能ってやつだ。」
「そうかな?やけに安いのが多いだけで、そこまで変だとは思わないけど。」
「安いって言っても、全部4桁じゃねえか。それによく見ろ。1番上の【大陸共通語】ってやつは0DPだぞ。」
「ほんとだ。0が4つ並んでいて気がつかなかったよ。」
「それに説明も妙だ。最後に必ず、『これは共有される』って書いてある。」
「うーん。とりあえず、ヘルプに頼ろうか。」
「そうするか。」
今度はスキルのヘルプを使う。
その内容をまとめると
スキルとは、武器や魔法のような技術を扱えるようになるもので、特殊技能とは、この世界の常識や地理、言語のような知識のことだ。
スキルは使えば使う程、スキルレベルと威力が上昇し、スキルによっては元のスキルより強力なものに変わることがある。
特殊技能はレベルが上がることはないが、ダンジョンマスターのどちらかが習得すれば、両方が使えるようになる。
この2つは、ダンジョンのレベルが上昇すると選べるものも増加する。
となる。
なるほど。共有されるっていうのはそういうことか。
ちなみに、特殊技能がやけに安いのは神とやらのサービス。特殊技能は3つまで、10分の1の値段になるらしい。
1番上が0DPとなっていたのは既に覚えているため。
あの説明書に書かれていた文字が、その大陸共通語というやつらしい。
「だいたいわかったけど、どうするんだい?」
「どうするとは?」
「僕達はモンスターの強さを見るスキルを探すためにショップのスキルを開いたんだよ。それで【ステータス確認】を見つけたじゃないか。」
「そういえば、そうだったな。で、どうするとは?」
「【ステータス確認】は24000DPで、今の僕達じゃあ習得は不可能だからどうするって聞いてるんだよ。」
「俺は特殊技能を習得すればいいと思うぞ。」
「なんで特殊技能なんだい?」
「特殊技能だったら、冒険者の常識とかあるだろ。それならモンスターのだいたいの強さもわかるんじゃね。」
「なるほど。確かにそうだね。」
ということで、探してみた。
で、あったのがこれ。
【冒険者の心得と常識】
『冒険者をやる上で必要になる知識。冒険者ギルドの規則や冒険者の常識が覚えられる。』
必要DPは1500だった。
そして樹との相談の結果、さっきのを含めて特殊技能を3つ購入することにした。
残り2つは樹と相談しながら選んだ【大陸地理】と【大陸常識】を選択。
それぞれ、必要DP1000だった。
で、俺はそのあとノリで【大陸共通語】を選んだ。どうせ、0DPだしな。
そして、これらを選んだ状態で購入を選択。
モニターには『選んだ4つを購入、習得しますか』と出ている。
俺は迷わず『はい』を選択。
すると、モニターには『【冒険者の心得と常識】【大陸地理】【大陸常識】【MP分配】を柳田裕人が購入、習得し4500DP支払いました。』と出た。
は?【MP分配】?なんだそれ。
そして俺はどこかで選択を間違えたことに、やっと気づいたのであった。
だいぶ、ダンジョン経営っぽくなってきました。
次回も説明が続きます。
ちなみに、スキルの必要DPがやたらと高く、モンスターの必要DPが低いのは、低ランクのモンスターが使い捨てになりやすいからです。
モンスターも高ランクになると、大量のDPが必要となります。




