第2話
短いですが、2話目です。
今回は携帯からの投稿です。
俺が親友である篠田樹を見たときにここが異世界であると確信したのには理由がある。
樹は1ヶ月程前に事故にあった。
原因は相手のトラックの飲酒運転。
死ななかったのが奇跡と言われたほどの大けがだった。
しかし、俺もあいつの家族も全く喜べなかった。
なぜなら樹は長時間の心肺停止によって脳死状態となっていたからだ。
また奇跡が起こるのを願い1ヶ月間ずっと治療を続け、俺やもう1人の親友も毎日のように会いにいっていた。だがいまだ奇跡は起こらず樹は今も病院で寝ているはずなのだ。
もちろんドッキリなんかの可能性も疑ったがそれはありえない。
どんな奇跡が起ころうと、脊髄の損傷による下半身麻痺があった以上、1ヶ月ほどで自分の足で立てるほど回復するはずがない。
あまりの驚きに現実逃避してしまい、わけのわからないことを考え、それをつい口に出してしまった。
それがあの一言だ
『トンネルを抜けるとそこは異世界であった。』
さて現実を見てみよう。目の前で樹が訝しげな目で俺を見ている。
そりゃそうだ。俺も目の前でそんなことを言われたらそんな目で相手を見るに決まっている。
さっきの俺は考えていたことも少しおかしかった。なにが『そうとしか言いようがない』だ。
他に言いようはいくらでもある。まあ的確と言えば的確かもしれないが。
とりあえず、樹に事情を話し互いの状況を確認することにした。
「そういうことか・・・。」
樹はちゃんと理解してくれた。
樹曰く、事故後のことはほとんど記憶にないらしい。
ふと気付くとここにいたということなので、自分の今までの状態を聞いて驚いているようだった。
「とりあえず、祐人。心配掛けて悪かった。」
律儀に謝ってきた。
「いや。おまえが悪いわけじゃないから、気にすんな。」
「でも・・・」
「気にすんなって。それよりこれからのことを考えようぜ。」
俺の考えではおそらく悩んだりしている時間はない。
あの手紙が正しければ俺達のほかに49組98人の人が居るはずだ。
その中で生き残るためには一刻も早くこの世界を理解し、生き残るための努力を初めなければならない。
最終的に生き残れるのは1組だけなのだから。
樹もそのことが分かっているのか
「それじゃあ、説明書を読んでルールを確認しようか。僕たちが生き残るためにもね。」
と、いってきた。理解が早くて助かる。
樹じゃなければ、いちいち説明することになったかも知れない。
樹とまた話せるようになったことと、俺のパートナーをこいつにしてくれたことに関してはあの神様とやらに感謝してもいいかもしれない。俺はそんなことを思いながら行動を開始した。
次回は説明回になる予定です。




