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チエ8

遅くなりました!申し訳ございません!

インフルにかかってしまっていたもので書く気力がありませんでした!


重ね重ねお詫び申し上げます!

「なぁ!頼むよ!俺もモノホンになりてエェんだッ!」


この男は既に私に目と鼻の先まで近付いて来た。さっきから唾も鼻息もかかって気色悪い。


「ヘビ…。」


ゼロ距離でヘビミサイルと言わんばかりの突進が炸裂する。

今回は顎に直撃し、2、3歩後退した後にビシャンと大きな血飛沫をあげて転倒した。


こいつはこのままにして、早く腕輪を渡さなければ。


腕輪はスペアと言えども洋服程の性能はない。

今まで無限だった生命資源が有限になるくらいには性能が低下する。


それでもないよりかはマシだ。有限とはいえ生命資源の性能はそのまま利用出来るのだから。


研究施設にある自室に向かい、机の鍵を手順に沿って開ける。

盗まれたらたまったものではないため、かなり防犯対策はしっかりしている。だからこそ解除はかなり面倒だ。


腕輪をなんとか取り出し、直ぐ様、村へ瞬間移動。


村はまだ混乱中だ。ここからアニマッルを探し出すのは本来であれば困難だろう。


「この光を辿れば…アニマッルがいる。」


念のために付けておいた機能がこんな所で役に立とうとは。


「ヘビ。光の先までお願いしていい?」


「残念だが、不可能だ。その探知光は光である以上、ずっと先まで続いている。あくまでそれは光の導を辿れば、その何処かに動物の妖精がいるということを知らせるだけだからね。これでは目的地があまりにもはっきりしない。流石にそんな場所に移動というのは無理なものだ。」


軽く舌打ちをして走って光を辿る。誰かに見つかっては面倒だ。なるべくすぐに見つけたい。


「ハァ、ハァ、ハァ、ッ!アニマッルッ!ハァ、ハァ…ッ。」


探知性能自体は高かったようで10分未満でアニマッルを見つける事が出来た。


「あっ、チエ!丁度、チエのお父さんとお母さんを探してたマルよ。多少の情報はドッシャから聞いたマルが、本当のことマルか?」


アニマッルの腕を力いっぱいに掴み、腕輪をきつく締め付ける。


「今度は絶対に取らないでね。誰が何と言おうと、何をしてこようと。大事なものだから。」


「…なんで理由は話さないマルか…?」


帰ろうとする私を止めるようにアニマッルは踵を返した私の背中に言葉を投げた。


「情報の開示はやってみないと分からないけど、やってしまったら後戻りが出来ない。あんたはキーなんだ。敵対される可能性があるのに開示なんてできる訳ないでしょ。」


これ以上は何も言わず姿を消した。


タイムリミットはあと20年といったところか。

それまでにもう一度、服を……。いや、アニマッルそのものを捕らえれば、その手間は掛からない。


手間が掛からないのなら、その時間を文明移住に使うことができる。


「君の考え方は正しいようだよ。君達の文明の価値がまた、マイナスに戻る可能性が出てきたみたいだ。周りの文明の成長が原因だ。銀河文明レベルに文明レベルを上げないと君達の文明はパーだろうね。」


不可能な話だ。銀河文明に情熱をかけるロマンチスト達は死んだ。尚且つ時間もない。

必然的に文明移住、もしくはこの文明で直接抵抗するかの2択を迫られる。

後者は文明そのものを否定されるため抵抗するとなると骨が折れる作業になるだろう。前者も五十歩百歩だが。


研究施設に再び戻り、死体の処理と清掃を1人で終える。あの変態は実験台の上に拘束させてもらった。

何処かで利用価値を考えたいものだ。


一段落を終え、ふぅ、と研究施設の金属椅子に腰を下ろすと、出入り口の扉が開き、ヒダさんが顔を見せた。

もう朝か…。


「あれ?他の皆さんは?それと、その髪……。」


入ったのと同時に違和感を感じたのだろう警戒しながら私の方へ歩いてくる。


「皆殺されたよ。そこのそいつに。それと髪は気にしないで。」


私が目配せをすると、恐怖で染まったヒダさんの表情に驚きの色が見え始める。


なんと変態は鬼のような表情を浮かべながら金属性の拘束具を破壊していたのだから…。

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