はじまりのいち
「んんあー」
みんな、はじめまして!俺は高校一年生の高梨真鈴という男だ。顔は良くないけど性格は……よくないが気にすんな!
んで俺は今何をしてるかって?
下校中だった
高校生になったのでバイトでもしようかなと
思っていたのだが、履歴書の書き方も法律のことも分からん。こんな自分にバイトなんて
「ん……?」
何か紙が落ちている。手に取ってみた
「なんだ……これ?」
その紙には禍々しい字でこうある
<熊の闘い 参加者募集中 >
と
下には住所と一勝ごとに賞金200円とある
暇だし行ってみるか
……ここ中央公園の立ち入り禁止区域じゃん
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立ち入り禁止区域の柵を超えると、そこに鉄の扉があった。扉には電卓みたいなのが付けられていて、開けられ無い
帰るか……ん?そうだ
紙の裏に数字が書いてあったような
あ、これ
紙の裏に <2221>と書かれていた
電卓みたいなものに 2 2 2 1 と押してみた
ガチャ
ドアノブが下に下がった。これで開いたらしい
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ドアの向こうを進んで行くと、人の声が聴こえてきた。さらに進むと、通路の端でぬいぐるみを売っている人間と遭遇した
「いらっしゃいませ。初めての方ですか?」
「はい」
その人間は頭にバンダナを被った男性だった。Tシャツには「くまいのち」と印刷されている
「じゃあ、とりあえずここの中から好きなぬいぐるみを買って、そこの扉から階段を降りて102と書かれた部屋にどうぞ」
「は、はい……」
「400円になります。あっす」
俺は青いくまのぬいぐるみを買った
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階段を降りて、すぐに102と書かれた部屋はあった。不気味な事に周辺には誰も居ないし
蜘蛛の巣だってあるし自販機にはコーラしか売ってない……嫌だなと思いつつ、扉を開けた
そこには病院の受付みたいななんていうの
うーん……なんかあった
「あら、新規登録者の方ですか?」
受付の女性はカウンター越しにこちらを見た
「はいそうですけど」
「でしたらこちらに御記入をお願いします」
紙を渡された。A5ぐらいの大きさだった。
言われるがままに必要な事を記入していく
名前に住所に登録名?轟鬼一太郎でいいや
「書きましたよー」
「はいはい、なるほど……登録名は轟鬼一太郎様という事ですね。では真鈴様、初心者講習を行いますので少々お待ちを」
女性はどこかへ電話をかけた。何をしてれば
分からないのでクマのぬいぐるみと睨めっこをする。真っ黒な瞳の普通の大きさのぬいぐるみだ
「お待たせしましたー隣のお部屋へどうぞ」
女性に言われた通り隣の部屋の扉を開けた。
まだ僕は知らなかった
これが後に外道の一太郎と呼ばれるクマプレイヤーのはじまりだったなんて