限界が近いヴィクトリア
何故か庭に来た。
もしかしたら、、、もしかするのかもしれない。
私は以前から文明の利器の水洗トイレを使っていた。
だが、連れションしている女子生徒の動向は伺っていなかった。
いや、でもまさか、、ヴィクトリアは自分の常識を疑った。
その時キャサリンが声をかけた。
「ここの茂みです」
ヴィクトリアの額から汗が一筋流れた。
どうすれば良い。キャサリンからしてもらうように言って見本になってもらおう。それから私に無理だったら謝罪して、、ヴィクトリアの頭は高速で回り始めた。
「貴女!何様のつもりなのよ!!孤児上がりが一丁前に伯爵令嬢のつもり!?」
「ヴィクトリア様はお忙しいのだ!!お前のような貧民の相手をしている暇はないんだ!!!」
恐ろしいくらいのボリュームで人が叫んでいる。
茂みから覗いてみると、ローラを数人で取り囲んでいるようだ。
ローラは大きな目を潤ませながらも、泣いてたまるかと唇を噛み締めていた。
「私は、、私は、、、」
ヤバい。もう本当にヤバい。人間の尊厳が失われてしまう。
よくわからないがトイレに走ろう。キャサリンは置いていこう。彼女は茂みを活用するだろう。
「ローラ、貴女は悪い子ね。
ちゃんとマナーを守るようにと孤児院の教科書に書かれていなかった?私の手製よ。しっかりと見直して。
そして、皆様。皆様ももう十六歳よ。大きな声で人に話しかけるのは暴力と同じだと自覚して。私に余計な時間を使わせないで。」
ヴィクトリアは常日頃にないくらいの形相で早口で喋った。彼女はとても美しいが、美しいが故に怒ったような表情は迫力があった。
「「「「は、、はい、、、」」」」
すみませんでしたの声が聞こえないうちにヴィクトリアは走り去った。




