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不思議な少女の正体は

公爵邸につき、ヴィクトリアは息をついた。

今日はいつもより大変だった。明日からが憂鬱だが、明日のことは明日考えようと気を取り直した。


手紙の返事をしながら、ふとローラの事を思い出した。

ローラ、ローラと口でなぞりながら記憶を探る。

保存してある手紙の棚にふと目をやると、記憶にひっかかりを覚えた。


半年前の棚をごそごそと探ると、苗字のないローラという少女からの手紙を見つけた。


『貴方のおかげで孤児院で十分な教育が受けれました。

九歳の時に母が亡くなり、天涯孤独の身となってしまって抜け殻のようになった私が、ここまで生きてこれたのは貴女の基金がしっかり生かされた孤児院に入れたおかげです。

文字も書けるようになり、こうして貴女に手紙が書けるようになり、幸せでした。

受けさせていただいた教育が評価されて、血の繋がった父のところに行くことになりました。

なかなか手紙が出せなくなるかもしれません。

正直に言うと、母が死に七年も経って今更という気持ちもあります。

でも、貴女の側に行けるかもしれないとワクワクする気持ちもあります。

気づいて欲しい気持ちも、幻滅されたくないので気づかないでいて欲しい気持ちもあります。

まとまらない手紙になってしまいました。

でも時間がないのでこのまま送ります。

貴女に会えたら緊張して変な人になっちゃうかもしれません。変な事を口走っていたら叱ってください。

貴女に永遠の尊敬を  ローラより』


「なるほど。叱らなきゃいけないかな?」

ヴィクトリアは少し口に笑みを浮かべて言った。

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