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あなたはわたしの秘密

作者: 前田 耕平

See you…


やっと出会えたっていうのにさ

もうお別れしなくちゃいけないなんて…



さっき君は僕の部屋でなにをしていたんだろう?


君の影響でサリンジャーを読み始めた僕は

君に近づけたかな?


簡単に言えるようなことは

簡単に消えていくんだね


ウイルスも人も同じように生きてる

嘘みたいな話だ


君はTVに釘付けになっている

僕はお皿を洗っている


わからないまま怖がって

わからないまま忘れてく


だからなんでも繰り返すだけだって

身に沁みて分かるだろう?


大丈夫

これはただの独り言だから



僕の国は生まれた時から戦争ばかりしていて

平和な国に行きたいとずっと願っていたんだよ


僕は少しホッとして、すぐにまた怖くなった

理由なんて分からない


あの月のクレーターには誰かが閉じ込められている

そんなビデオを観たんだよ


だから今度は月に行きたくなったんだ

毎晩、お祈りまでしているよ



約束の時間は夜の11時

厚手のコートを着て

手土産にドーナツでも買っていこうかな?

なんて考えているところ


あと、重たいのはなんだろう?

なにかしっくりこないんだ


なにかが僕を重たくしているのに


自分のことなのに

分かんないことばっかりなんだ


ドライブに行こうね、なんて約束は

どこに消えていったのだろう


俺は、なにも信じないことにしてるんだ

そんなことあいつは言ってたな


感じることを犠牲にして

新しいビデオを探してる


哀れで寂しい誰かさん


「答えなんてないから間違いではない」なんて

言う為の手筈は100年前から用意してたんだろうけど


バカだなって罵られたから

笑っちまったよ


少しは君に似てきたかなぁ?



素晴らしいね

お別れの言葉があるなんて…



See you…again








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― 新着の感想 ―
[良い点] 雰囲気が魅力的ですね♪
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