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chapter 20 事業計画

20話まで来ました。


たくさんの方に読んでもらえて嬉しいです。


応援に感謝!


星評価してくれると喜びます



 ご愛読ありがとうございます

 

登場人物 紹介


ナック 錬金術師 のんびり生活が好きな青年

         村外れの小高い山の上で1人暮らし

         祖父から薬草作りと創薬の技術を学ぶ

         釣りが得意


ザッジ 戦士   村の門番 正義感が強い 熱い男

         ナックの幼馴染


ヒナ  狩人   エルフ双子姉妹の姉 村長の娘

         活発で陽気な女性

         オレンジのショートヘア

         ナックの幼馴染


ルナ  狩人   エルフ双子姉妹の妹 村長の娘

         落ち着いた女性

         青白色のロングヘア

         ナックの幼馴染


ビッケ 漁師   浜近くの小屋で1人暮らし

         ナックの弟分 素潜り漁師

         幼さの残る気楽な少年


カナデ 裁縫師  村1番の黒髪美人 


ファリス 司書  小柄な女性

         金のセミロングヘア

         黒の丸縁メガネを愛用


アオイ 鍛治師  ハーフドワーフの女性 東の国出身

         赤茶色のショートヘア

 朝起きたら釣りに行く。ビッケの家によって浜に行くと素潜り漁をしているビッケがいた。武器は凄いらしい。

 釣り場に行き、釣りをするとアジが釣れた。

 いくらでも釣れそうだけど10匹でやめて、ビッケの家に釣り竿を置いて家に帰った。いつも通りの生活だ。


 館へ行き、初めての会議を行う。

 ジョブ鑑定をするのに使っていた部屋を会議室と呼び、ここがしばらくアルカディア国の政府となるとファリスが説明した。

 打ち合わせ通りだが始めが肝心だ。

 参加メンバーはファリス、ザッジ、ヒナ、ルナ、カナデ、ビッケと自分だ。ファリスは議長兼書記でちょっと大変なような気がするが本人が希望するので任せた。

 

 最初の議題は新たにアルカディア国に来た人の住む場所だ。村のルール通りに家を建てる事にする。

 ファリスはここに住んでもらうので2階への階段付近に扉を設置して鍵をかけれるようにする。

 ザッジとヒナは結婚するので新居が建てれる。この建築に合わせて騎士団の宿舎とアルカディア国で初となる店が建てられる。

 アオイが鍛治を出来るように先を見据えた店舗兼住居とする。

 全て設計はヒナ、施工の責任者はザッジで村人全員で取りかかる。

 建築場所は村の集落から薬草畑に行く小道の入り口付近とした。ここならよく通るので様子も見れるし木も一杯ある。

 

 館のお風呂を村人に開放する事になった。男女を午前と午後で入れ替えて利用してもらう。

 病院は月曜から金曜の午前中とし1階の空き部屋で診察する。ルナが助手でファリスが受付をやる。

 学校も同じ曜日の午後から会議室でやる。ヒナとカナデが教師役を務める。

 村が忙しくなるので俺とビッケで魚介類の調達を多めにして館で配る事にした。

 新たに来た者達は自給自足が出来ないので村人達に余った野菜等の食材を寄付してもらう事にした。出来るだけ自炊してもらう。

 騎士団は村の巡回を朝、昼、夜の3回行ってもらう。コースはザッジに決めてもらう。空いた時間は騎士団宿舎の建築をしてもらう。

 

 村人を中央広場に集めてアルカディアが国になった事を始め、会議の結果を伝えた。みんな大歓迎で早速、建築資材の確保に動き出した。

 もうお祭り騒ぎである。暇なんだよね。イベント大好きである。




「 誰も来ませんね 」


 病院を始めたけど誰も来ない。村人全員に伝わったはずだけど誰も来ない。ファリスは受付の机を置いて待っているけど、まだ受付をした事がない。


「館に近づくのもいけないし、入るなんて絶対ダメと思っている人が多いのよ。お母様の所に通っている人は変わらず来ているわ。こっちに移る事は強要しないって」


 ルナが教えてくれた。周りの人をお風呂に誘っても来てくれないそうだ。とりあえず入り口の扉を開けっ放しにしてみた。


 村人達はせっせと建築に精を出している。毎日お祭りで、昼と夜は建築現場で騎士達も一緒にバーベキューをしている。

 ビッケがカナデの作ってくれたリュックサックを背負って館に入ってきた。

  

「ファリス、おはよー 今日も眼鏡が可愛いねー」


 ファリスは顔を真っ赤にして黙っている。ビッケは気にせずに、会議室に設けられた食材置き場に魚介と「肉」と野菜を置いて行く。

 ビッケは村をぐるっと周り、いらない野菜を回収する係をしている。「肉」をここに持って来るために。ダンジョンで得た肉をこっそり持ち込んでいるのだ。だから毎日バーベキューが出来る。

 ビッケなら「村人から分けてもらった」と言えば通じてしまう。

 

 ルナはリュックサックを作っている。ビッケが背負っているのを村人達が見て自分も欲しいと言う人がいるので、カナデに教えてもらって暇な時間に作ってもらっている。患者がこないから暇しかない。


 自分はファリスに用意してもらった医学の本を読んでいる。なるべく簡単のを選んでもらったけど、さすがに難しい。でも錬金術と創薬の知識を合わせればそれなりの事が出来そうではあった。


 ファリスはいろんな本を読んでいる。これからどうすればいいのか考えている。


「まずはジョブ鑑定をして国民台帳を作りましょう。国民が何人いるかもよく分からないのは問題です。税は無くても名簿くらい必要です」


「ジョブの再鑑定はやろうと思っていたんだ。狩りや警備をする者を優先して再鑑定しよう。まずはファリス。君からやろう」


 2階の1室の錬金部屋から「上質な羊皮紙」を持って来てジョブ鑑定する。


 ファリス  司書  レベル 1


「よし、これで君が国民第1号だね」


「わ、私が国民第1号ですか! 頑張ります!」


 未知のレアジョブだから何も分からないがレベル1か……でも頭脳はやはり凄いものがある。


 レベルとは関係ないのか……


 ルナもジョブ鑑定しておく。


 ルナ 狩人 レベル 3 スキル 命中率アップ


「上質な羊皮紙を作ってますね。スキルが表示されています」


「それを知っているのは当たり前の事かい?」


「当たり前ではありませんね。辺境地の者は知らないでしょう」


「なんで知らないんだろう? わざと教えてないのかい?」


「上質の羊皮紙でのジョブ鑑定は国が秘密裏にやり始めた事ですが、すぐにおかしいと思う者が出ました。でも表立って異を唱える事は出来ません。有力な領地は良い人材を取られない様に抜け道を考えましたが、辺境地は王の直轄でしたし、情報から隔離されています。知らないのは当然です」


「なるほど。アルカディア国民のジョブ鑑定は無料だ。レベル3の狩人とレベル5の戦士の人には上質な羊皮紙を使う。これも無料でいいよ」


「わかりました。スキルの習得ですね。以前に行われたジョブ鑑定結果を持っている者は持って来てもらましょう。その様に通達致します」


 通達が出された途端にみんなが一気にジョブ鑑定にきた。

もちろんザッジもいた。


 ザッジ  戦士 レベル 5 スキル 攻撃力アップ


「素直にとても嬉しいよ。レベル5は俺しか居ないがみんなのやる気が凄いぞ! 近い内に何人か増えるだろう。もう諦めていたが俺も上を目指したくなったよ」


「遅くなってすまないな……よし! ザッジを騎士団長に任命しよう。もう既にその様なものだけど、肩書きは重要だ」


「盛大に任命式を執り行ないましょう。段取りを考えます」


 ファリスの提案で任命式が行われる事になった。ザッジは大袈裟だと言っていたけどとても嬉しそうだ。頑張って強くなったんだからそれ位いいじゃないか。


 けど任命式なんて発想はなかった……


「ファリス、君の事をこれからは大臣と呼ぶよ。ザッジの事も人のいる前では騎士団長と呼ぶからな」


 1週間経ったけど誰も病院には来なかった。自分の作った薬が配られて家に常備されているし、みんな健康なのはいい事だ。


 でもなんかへこんできた……

 

「ひとりでいいから誰か来てほしい……もうやめようか……」


 思わずボソッと呟いてしまった。最近よく呟いているそうだ。開け放たれた扉から村人達が楽しそうに働いているのが見える。へこんでいると噂を聞きつけたビッケが来た。


「ナック兄、僕を見たら?」


「いいけど……どこか悪いのかい?」


「……帰るね」


 ビッケ……余計にへこむぞ!


 今度はカナデがお婆ちゃんを連れて来てくれた。命の恩人が患者が来なくて困っているからと説得してくれたらしい。

 もうカナデが天使に見える。この際、紹介でもなんでもいいから来てくれただけで嬉しい!

 お婆ちゃんは足が痛いらしい。早速診察してみる。


「診察しますね。どこが痛いですか?」


「右のひざが少し痛いだけです。こんなの放って置けば治るのに孫娘の頼みで来ただけです」


 そう言われるとどうしようもないな……


 何か困った……


 ひざを見せてもらったが炎症も無いし、動きが少し固いくらいか?


 ひざより足全体が細いのが気になるな……

 

「お婆ちゃんから教えてもらって作ったリュックサックがとても便利だと評判ですよ。ここでもルナが作ってます」


「ああ、あれかい。便利でしょう。最近、村の者が背負っているのを見ると嬉しいよ。でもね……カナデに教えた時は急いでいたからね。袋に工夫すればもっと便利になるんだよ」


「そうなんですか。教えてもらえると助かるな。最近、家から出る事はありますか?」


「何もやる事がないからあまり出ないね。畑もカナデがやっているし」


「もしよかったら教えに来てくださいませんか?」


「教えるのは好きだからいいよ」


「カナデ、今はちょうど風呂が女性の時間だ。お婆ちゃんのひざを温めてみよう。少し楽になるかもしれない。痛かったら止めてくれ」


 カナデが一緒ならとお風呂に入ってくれる事になった。可愛い孫娘の言う事なら何でも聞いてしまう感じだな。


 本ばかり読んでいるのも疲れてきたので、錬金術で薬を作る事にした。錬金材の採取もやらないとな。森で薬草を探すか。


 ルナがお婆ちゃんが出て来たと呼びに来たので診察に戻る。


「お婆ちゃん。どうでしたかお風呂は?」


「あんなに気持ちいいとは思わなかったよ。教えに来たついでに入る事にするよ」


「わかりました。ファリス大臣に受付で声をかけてくれるだけで入っていいですからね。痛みはどうですか?」


「痛いのはあまり変わらないけど、体が何だか楽になったよ」



 これで様子見だな これも積み重ねだ



応援ありがとうございます

たくさんの人に読んでもらえて嬉しいです


            ふぐ実


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