ゲラゲラコンテスト コント 「エレベーターかいわ」
SE:エレベーターの到着音
2人がエレベーターから降りてくる
ボケ「あ……」
ツッコミ「搬出中か」
ボケ「一階でのライブが終わったんだな」
ツッコミ「これから出す荷物けっこう多そうだな」
ボケ「これは暫く通れないな……どうする?」
ツッコミ「う~ん、二階一回行って一階階段でくれば……」
ボケ「え?」
ツッコミ「だから、二階一回行って一階階段でくればいいんじゃね?」
ボケ「えっと……一階に二回行って一回階段で行く……結局、ここに居っぱなしじゃね?」
ツッコミいや、違うって。二階に行って階段で一階に降りてくればいいんじゃね、ってこと」
ボケ「あ~、そういうこと」
ツッコミ「階段の方は空いてるみたいだし」
ボケ「わるいわるい。じゃ、とりあえず二階に上がろうか」
2人エレベーターに乗る。
SE:エレベーターのモータ音
SE:エレベーターの到着音
ボケ、階段への扉に手をかける。
ボケ「あ……」
SE:扉をがちゃがちゃする音
ツッコミ「鍵かかってるのか?」
ボケ「あ、これ。『非常時以外使用禁止』……だって」
ツッコミ「どうする?」
ボケ「今、非常時ってことで使わせてもらおうよ」
ツッコミ「今、そこまで非常事態でもなくね?」
ボケ「いやいや、十分非常事態だろ。今、俺たち、このビルに閉じこめられているんだからさ!」
ツッコミ「一階の片付けが終われば出れるけどな」
ボケ「……どうする?」
ツッコミ「もう一回一階行くか、一回三階に行くかしかないよな」
ボケ「?」
ツッコミ「だから、もう一回一階行くか、一回三階に行くかしかないって話」
ボケ「……結局どこに何回行くんだ?」
ツッコミ「上に行くか下に行くかってことだよ!」
ボケ「三階行っても、また階段閉鎖されてるかもしれないじゃん」
ツッコミ「三階は……(エレベーター横の文字を確認する)もし閉まってたら、三階のカフェで軽く茶でも飲んで一階が空くの待とうよ」
ボケ「それならいいか」
ツッコミ、エレベーターのボタンを押す。
2人、エレベーターの到着を待つ。
ボケ「……あのさ、早口で『いっかい』って十回言ってみて」
ツッコミ「ん?いっかい、いっかい……(十回言う)」
ボケ「このエレベーターに乗るのは?」
ツッコミ「四回目」
ボケ「何でひっかからないんだよ!」
ツッコミ「ばーか、二回って言うと思ったのかよ」
SE:エレベーターの到着音
2人、エレベーターに乗る
SE:エレベーターのモータ音
SE:エレベーターの到着音
ボケ、階段への扉を確認する。
ボケ「ここもか」
ツッコミ「いいよ、店入ろ……」
2人、店の扉を確認する。
ボケ「えー」
ツッコミ「『本日定休日』」
ボケ「どうする?一回一階戻って様子見に行く?」
ツッコミ「いや、もう一回四階行こう。さっき入ってた店があるから、確実に開いてる!」
ボケ「OK」
ツッコミ、エレベーターのボタンを押す。
2人、エレベーターの到着を待つ。
ボケ「なあ、さっきから待ってばっかじゃね?」
ツッコミ「仕方ないだろ。このエレベーター、降りるとすぐどこか行っちまうんだから」
ボケ「階段で四階行った方が早くね?」
ツッコミ「いや、階段への扉が解錠してなかったら、そもそも店に入れない」
ボケ「……お前、さっき確認したか?」
ツッコミ「いや、確認してないし、覚えてない」
ボケ「……なあ、早口で『いっかい』って十回言って……」
ツッコミ「さすがに二回目はしねーよ」
ボケ「じゃ、十五回ならいいだろ!」
ツッコミ「何で回数変わればOKするシステムなんだよ」
SE:エレベーターの到着音
2人、エレベーターに乗る
SE:エレベーターのモータ音
SE:エレベーターの到着音
ツッコミ、階段への扉を確認する
ツッコミ「やっぱり、解錠してなかったか。おい、店入ろう……?」
ボケ、頭を抱えてしゃがみ込んでいる。
ツッコミ「どうした?」
ボケ、店の扉を指さす
ツッコミ「『本日のランチ営業は終了しました』……えー!?」
ー終ー