表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

あかつき

作者: こじぽん

朝が来たらすぐに仕事場へ向かう。

昨日は、井の頭公園、今日は、日高屋から。


俺には帰るべき家がない。正確には、帰りたい家がないのだ。

新宿区に小さなワンルームを借りてこそいるが、もう1ヶ月は帰っていない。

ジメジメとした空気が嫌だし、何より人がいないことが許せない。あそこは帰る場所ではなくて、なんでもない場所なんだ。


俺たちみたいなやつは、日が昇れば、昨日も消える。

今日生き残るために仕事へ出かけて、昼飯に何を食べようかなあと考える。それだけで生きている。

だから、帰る必要もなければ、寝床もいらない。朝さえくればいい。


ああ、それなのに、いつまでたっても朝が来ない。

はやく。

はやく。

はやく、はやく、はやく。

真っ黒な夜が追い越してくる前に。


日よ、昇れ。腹よ、空け。

あんぽんたんな頭を止めろ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ