第7話 嫁の条件
「そうねー。
エリオルが幸せになってくれれば私はなんでもいいわ。」
母親のジルはニコニコしながらリーニャに言った。
ジルはエリオルが何故強くなりたいと言ったのかも、
何故縁談を断り続けているのかも、
薄々理由に気づいていた。
「かーさま!( *・ω・)ノ!
あんまり選りごのみしてると、
エリオルがいきおくれてしまいますよ!!( *・ω・)ノ!!」
「ウフフ。リーニャは本当にエリオルが心配なのね。」
「当たり前じゃないですか!!( *・ω・)ノ!!
エリオルはたったひとりの弟なんですから!!( *・ω・)ノ!!」
リーニャがキリリとした顔で言うと、
ジルはウフフと笑って、
リーニャに気づかれないように小さくため息をついた。
「かーさまはエリオルのお嫁さんはどんなお嫁さんがいいですか??( *・ω・)ノ??」
「そうねー。」
ジルは少し考えて、
ふと、息子のアシストができるのではないかと思ってしまった。
なおこの思い付きはアシストどころか、
長年息子を苦しめることになる。
「まず、エリオルを大事にしてくれる子がいいわ。」
「なるほど!!( *・ω・)ノ!!
他には??( *・ω・)ノ??」
「私とヨハンのことも大事にしてくれる子がいいわ。」
「なるほど!!( *・ω・)ノ!!
エリオルもかーさまととーさまが大好きですからね!!
他には??( *・ω・)ノ??」
「明るくて元気な子がいいわ。」
「なるほど!なるほど!!( *・ω・)ノ!!
他には??( *・ω・)ノ??」
「自分のことはいつも後回しで、
ひとの心配ばかりしているような優しい子がいいわ。」
「なるほど!なるほど!( *・ω・)ノ!!
他には??( *・ω・)ノ??」
「焦げ茶色の髪に焦げ茶色の瞳で、癖っ毛だとなおいいわ。」
「なるほど!なるほど!
他には??( *・ω・)ノ??」
「………エリオルが心から好きになった子がいいわ。」
「なるほど!!( *・ω・)ノ!!」
ジルはちょっとドキドキしていたが、
リーニャはジルが言った条件を、
必死で紙に書き留めていた。
「かーさま!( *・ω・)ノ!
わかりました!!( *・ω・)ノ!!」
「え!?わかったの!?」
ジルは飛び上がるほどビックリした。
「ええ!!
エリオルのお嫁さんは、
エリオルに任せておかずに、
私が探しださなければならないということが!!!( *・ω・)ノ!!!」
リーニャはまったくわかっていなかった。