第30話 弟の涙
「エリオル!!( *・ω・)ノ!!
私が悪かったよ!!( *・ω・)ノ!!
ごめんね!!( *・ω・)ノ!!」
結局リーニャはエリオルの涙に負けて謝った。
「……………グズ……………
なんでいつまでも握手したままだったの?
なんで、なんで僕の手を離して、、、
なんでぎゅってして、、、
甘い臭いがするとか、、、
なんで!!!!」
なんで自分はこんなにみっともなく泣いてて、
なんで自分はこんなに腹が立っていて、
なんでなんでなんでなんでなんで!!
「エリオル!!
ごめんね!!もう手を離したりしないから!!
お願いだから泣かないで!!」
リーニャはエリオルに泣かれると弱かった。
何でもいいから泣き止んでほしかったが、
エリオルはポロポロ涙をこぼし続けた。
ギュー
困ったリーニャは泣き止まないエリオルに抱きついた。
「あ、あねうえ、」
「家族はいいんでしょ?
ごめんね。私が悪かったから、お願いだからもう泣かないで。」
リーニャは困った顔で、
自分の額をエリオルの額にくっつけながら言った。
「ぐず、、もうほかの人とぎゅってしない?」
「エリオルが嫌ならもうしないよ!( *・ω・)ノ!」
「ぐず、、、もう僕の手を離さない?」
「離さないよ!!( *・ω・)ノ!!」
「…………もう一回ぎゅってして………」
ギュー
「これでいい??( *・ω・)ノ??」
こうしてエリオルの涙はやっと止まったのだった。
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これ以降リーニャはエリオルの機嫌が悪くなったらギューっと抱きつくようになり、
エリオルは悶絶することになる。
また、このときのエリオルは泣きすぎて頭がボーッとしていたので、
恥ずかしい台詞をたくさん言った。
彼は後にこの数々の台詞を思い出しては消えてなくなりたくなるが、
それはまだちょっと先の話。




