第23話 少年の事情
「ところで君たちはなんでこんなところにいるんだ?」
マシュマロ少年は小首をかしげてリーニャ達に聞いた。
「人に物を聞くときはまず自分から話せ!!( *・ω・)ノ!!
そっちこそなんでここでコソコソお菓子食べてるんだ!!( *・ω・)ノ!!」
リーニャは知らないおじさんから逃げてきたことをなんとなく話したくなかったので、
勢いで乗りきろうと試みた。
「え!!あ、あの、私は、その…………」
マシュマロ少年は恥ずかしそうに俯いてしまうと、
おずおずと事情を話し始めた。
マシュマロ少年はお菓子が大好きなのだが、
少年の母親は、
「そんなにお菓子ばかり食べているからそんなだらしない体型になるんです!!!」
と怒って少年の食べるお菓子を制限してしまったそうだ。
しかし少年はどうしてもお菓子を我慢できず、
周囲に隠れて、お菓子を集め、
この物置き小屋や色々な目立たない場所に隠しておいて、
隙をみて食べに来ているのだそうだ。
「今日は母上が急に出かけてしまっていなかったから………」
少年の母親は急な用事で出かけてしまい、
明日まで帰ってこないことになったそうだ。
監視のゆるまった少年は嬉々としてここにお菓子を食べに来たら、
リーニャたちに遭遇したと話した。
「ここのことは誰にも言わないで欲しいんだ……」
マシュマロ少年は眉を八の字にしながらリーニャとエリオルにいった。
隠れてお菓子を食べていたことが、母親にバレたらとんでもないことになる。
そういう少年の顔色はとても悪かった。




