第22話 命の恩人
「あ、あねうえ……」
エリオルがおずおずと小屋の扉から顔をだした。
小屋の後ろに隠れていたエリオルは小屋の中からリーニャの声がして、
慌てて表に回って小屋の中を覗くと、
なぜだか偉そうにふんぞり返っている姉と、
なぜだかしょんぼり肩を落としている少年が目に入った。
とりあえず危険ではなさそうだと判断して、
エリオルはおずおずと声をかけたのだった。
「エリオル!!!( *・ω・)ノ!!!
こいつは偉そうだけど、
悪いやつじゃ無さそうだから大丈夫!!!( *・ω・)ノ!!!
入っておいで!!( *・ω・)ノ!!」
「こ、こいつ!!?!」
マシュマロ少年はこいつ呼ばわりされて飛び上がるほどびっくりした。
「なんだ!!( *・ω・)ノ!!
命の恩人に対してお前呼ばわりするようなやつは、
『こいつ』で十分だ!!( *・ω・)ノ!!」
リーニャはビシッと少年を指差して偉そうに宣言した。
「うぅ~~~~~~~~~」
マシュマロ少年は何か言いたそうに唸ったが、
結局は諦めてしまってまたしょんぼりしてしまった。
いつのまにかリーニャとマシュマロ少年の間には強弱関係ができあがってしまっていた。
「………………なんだかごめんなさい。。」
エリオルは少年が不憫になって謝った。
「………いや、私が失礼なことを言ったから悪いんだ。
確かに助けてもらった人に対して失礼だった。
悪かった。
危うく不様な死に方をするところだった。
…………助けてくれてありがとう。」
マシュマロ少年はそう言うと、恥ずかしそうに笑った。




