第15話 世界の終わりと始り
「だって、かーさまとエリオルと血が繋がっていなくても、
かーさまの海老シチューは変わらず美味しかったし、
とーさまの鼻歌は調子が外れていたし、
エリオルは牛乳を飲んだらお腹壊していたし( *・ω・)ノ」
エリオルはその頃伸長を伸ばしたくて、
牛乳を毎日飲んでいたが、
体質に合わないようで、
毎日腹を壊していた。
ジルが止めてもエリオルは飲み続けたので、
やむなくジルはエリオルが牛乳を勝手に飲めないように、
牛乳を隣家にあずけ、
一時期牛乳を使うときは隣家にいかなければならなかった。
「……………あねうえ、よく覚えてますね………」
自分の黒歴史を思い出し、
エリオルは再びガックリ肩を落とした。
「エリオル( *・ω・)ノ
エリオルは知らなかったの??( *・ω・)ノ??」
「……………もしかしたらと思うことはありました。」
エリオルはヨハンにまったく似ていなかったため、
もしかしたらと思ったことはあったが、
世界が終わってしまうのではないかと怖くて、
聞くことはできなかったと言った。
「そう( *・ω・)ノ
世界は終わっちゃった??( *・ω・)ノ??」
「………………………終わってないです」
「じゃあ大丈夫!!!( *・ω・)ノ!!!
エリオル!!!( *・ω・)ノ!!!
牛乳飲まなくてもこんなに大きくなって偉かったね!!( *・ω・)ノ!!」
リーニャは両手を広げてエリオルに抱きつきながら言った。
「あねうえ…………………」
リーニャにぎゅーっと抱き締められ、
スリスリ顔をこすりつけられながらエリオルは呟いた。
このことこそ、
リーニャがエリオルを心から弟だと思っている証拠だった。
リーニャは七歳のときの事件以降、
家族であるヨハンとエリオル以外の男性に触れるとじんましんが出て、
酷いときは呼吸ができなくなった。