第13話 オバサンの正体
それから何度かリーニャはオバサンの襲撃を受けたが、
オバサンはいつもリーニャと言い合いをすると、
顔を真っ赤にして気絶して、
騎士や侍女たちに運ばれていった。
しばらくするとオバサンは現れなくなった。
あのオバサンはなんかの病気だったんだと思うと、
なんかめっちゃ香水臭くて、
宝石をジャラジャラさせて、
毎回気絶して運ばれていったオバサンの思い出を締め括った。
リーニャの話を聞いた父のヨハンは頭を抱え、
母のジルはふらふらとソファーに倒れこみ、
気絶してしまった。
「ジル!!!!!」
「「かーさま!!!!!」」
三人は慌てて気絶してしまったジルを寝室に運び込んだ。
リーニャとエリオルは心配そうにベッドの周りをうろうろした。
ヨハンは念のため医者をつれてくると言って家を飛び出した。
ヨハンは医者の家に向かう道を走りながら、
リーニャが言っていた、
なんかめっちゃ香水臭いオバサンについて考えていた。
ヨハンはそのオバサンに心当たりがあった。
『正妃め!!!!
そんな頃からリーニャに接触していたなんて!!!!!』
なんかめっちゃ香水臭い太ったオバサンは多分この国の正妃と呼ばれる女性だった。