前線前章
目の前には大きなクレーン、キラキラと輝く海、そしてバン!とそびえ立つ船とちっぽけな兄妹?がいた
数秒間その船を見ると目を細目
「「うわー」」と声をそろえて感嘆と呆れの意味をこめて盛大に言ってみる
うわーとしか言いようがなかったそれぐらい大きな軍艦が目の前にある
「妹さん、こいつを見てみてどう思う?」
「すごく、でかいです」
とひとつネタをやったり一瞬「決まった」という顔をするが素にもどり
「おいおい、それはこの軍艦に対して失礼だろう?」
などと言いつつも苦笑する兄ではある
まぁいい、見なかった
そう、私は兄に優しいから見てなかったことにしてあげるのだ、精々感謝しやがれと心の中でつぶやくことにする
「私はなにも見てないのです、いいね?」
「おいおい、喧嘩売ってるのか?売ってるとしたら俺絶対負けるからやめてくれよな、妹さん」
あ、お察しかもしれないけど、この糞や・・・
この堅そうな人の妹、ということになっている
どうしてこうなった、もっとイケメンにしろよ、ふざけるなぁぁ!と頭に血がのぼる、言ってもしかたない
想像と違うと考えたのは脳内変換でもすればいいのですよ
アハッハハハ(泣き
「今とんでもなく失礼なこと考えただろ」
と、わかってるような口を開く
「ワタシニハナニモキコエナイノデスヨー」
「そんな思いっきり棒読みされても」
「ボウヨミナンテシテナイデスヨー」
「・・・・」
おっと、誰かさんのせいで(ひょい)話が途切れてしまったわけですが(ひょい)
本題にもどろ(ひょい)
「ひょいひょいうるせえなバカ野郎、邪魔しないで欲しいな?」
(はぁ・・・
露骨なため息が聞こえたのは気のせいでしょう、うん、気のせい 気のせい
とりあえず今の状況を把握しよう、状況把握は大切だ
そう、今私達はデカイ軍艦それも過去は国民から大人気であった
長門型一番艦、長門の前に居る
流石は戦艦、とてつもない迫力だなー っとそんな風に思ったのがはじめのこと
実際はゲートがこの戦艦の前に出て来るよう設定されていたので
おおよそは想像していたわけなのだけれど私の予想の斜めをいっていた。
実物は違ったようす
何といっても迫力が普通の船なんてものじゃない、分厚い装甲、いまにもドンッ!と大きな音がでそうな主砲、余裕の迫力、いや威厳
といっても差支えないレベル・・・
(独り言の解説は終わったか?
この野郎また直接脳内に話しかけてきやがってプライバシーもあったもんじゃない
「まったく勝手に聞かないでほしいものですね」
思わずため息、
全くなんと気が回らないことでしょう、この兄は
本当の兄は素晴らしいひとだったのにな・・・
あー、今のは聞かなかったことにしといて下さいね♪
さて、私たちは何をすればいいのかなーっと・・・
私たちはこの戦争の世・・・えーと
(第二次世界大戦、日本では昭和だ)
そうそう、第二次世界大戦中で日本だと昭和と呼ばれる時代になるのです
(カンペど、う、も・・・ピキピキ)
イラつく差入れだことです、まったく
さてさて?
この戦争の世界を適当に弄って歴史を 変えろ ってまたかよ
また同じクエスト・・・飽きそうですよ、ほんと
「文句言ってないでさっさとクエスト完遂していくよ」
「はぁーい」
気が抜けそうな返事になってしまいましたが致し方ないのですよ
何せ連続五回目ですし同じようなシナリオを五回連続でやればあきるでしょう、レベリングの方がよっぽどましな気がしてくるのです
「いやいや大して変わらないだろう」
「お兄ちゃんの呼び方は排して兄さんで良いですか?」
「や、やめてください、妹様」