ジャッカルと豆の木
サバンナの少年サンゴは、ジャッカルを犬と思い育てていきます。名をサンバと名付けました。サンゴの家も貧しく、サンバは残り物の豆の煮ものを毎日たべていました。サンバは家畜を野獣から守りますが、ある日ジャッカルの群れがやって来て、自分の母親が人間に殺されたことを知り、ジャッカルからは裏切り者のように呼ばれます。悲しみにくれサンバはサンゴの元に帰ります。それを見ていた村人がサンゴの父親に告げ、サンゴは父親から掟だからサンバを殺すように言いました。しかしサンゴはサンバを逃がします。でもサンバも狩りの仕方を知らず、次第に飢えて最後に豆を食べたいと思いながら亡くなりました。ハゲタカやハイエナが襲ってきますが、サンバの体から大きな豆の木が生えてきて、その木は人々やや動物たちに食べ物を与えるようになり、人々はその木を「サンバの木」と呼ぶようになりました。
サバンナを一匹のジャッカルが歩いていました。食べ物もなく、飲み水もなく今にも倒れそうでした。
ジャッカルは犬と間違えられ飼われていたのですが、ジャッカルと分かり追い出されたのです。
一年ほど前のことでした。親を村人に殺された、ジャッカルは、まだ狩ができません。乾季のサバンナは焼けつくような暑さ、動物たちの水場も干上がってもはや一滴もありませんでした。
倒れて横たわっているところを人間の男の子、サンゴが見つけて助けてくれたのです。
「でも家じゃ犬を飼うことなんて許してもらえないな、あそこの木の下の茂みに隠しておこう。」
サンゴ少年は手持ちの食糧と水を分けてあげました。
サンゴはジャッカルにサンバと名前を付けました。しばらくすると少年もそれが犬ではなくジャッカルだと気がつきました。
「どうしよう、でも僕にはサンバがジャッカルだろうが犬だろうが関係ないんだ。」
サンゴは親には内緒でジャッカルを飼っていくことにしました。
「サバンナで家畜を襲ってくる野獣がいる、サンバ、お前は家畜を守れ。」
サンバは家畜を襲う獣たちを追い返すようになりました、サンバはすっかり自分を犬だと思うようになっていきました。
ある日人間の家畜を襲ってきたジャッカルの群れがいました。
サンバはジャッカルの集団に挑みました。
「お前は俺たち仲間を襲うのか。」
「僕は人間に飼われている犬のサンバだ。」
「お前か、人間に母親を殺されたのに人間の味方をしているというやつは。」
「草原の掟にそむくとどうなるか、分かっているのか?」
その時初めて自分がジャッカルでお母さんが人間に殺されたことを知りました。
サンバは悩みました、お母さんが人間に殺され、自分は人間のためにジャッカルと戦っている。サンバは悲しみに暮れ自分の隠れ家に買えりました。
その様子を見ていた村の人がいてサンバの後をつけていくと、サンゴがいました。
「よしよし勇敢に君は戦ったよ、きっとお父さんも君を飼うことを許してくれるだろう。」
村人は少年のお父さんに告げた。
「あなたの息子は我々の敵、ジャッカルを飼っている。やがて我々の家畜も襲うようになるだろう。草原の掟を変えてはいけない。」
話を聞いた父親は、サンゴにサンバを殺してくるよう話しました。
「息子よそれが掟てなのだ。」
サンゴはサンバを草原に連れてくると
「ごめん,僕が飼ったばかり君に悲しい思いをさせてしまった。僕は君を殺せない、さあここから逃げて。」
サンゴはサンバを見送ると、途中でジャッカルの死骸を見つけ、尻尾を切り取り家に持って帰りました。
サンバは狩りの仕方を知りません。お腹が減っても狩りができません。
「ああ、サンバがいたらおいしい食べ物をいつものようにもらえるのに。」
サンゴの家は貧しくて、食べるものといったら、ほとんど煮た豆でした。サンバはそのおこぼれをもらっていたのです。
サンバは数日間食べ物も水もなくさ迷い、とうとう草原に倒れてしまいました。焼き付くような日差しは、サンバをどんどんとわらせていきました。
その様子を遠くからハゲワシや、ハイエナが見ていました。
サンバは自分が食べられると悟りました。
「僕はなぜ人間に拾われたのだろう。せめて食われてしまう前に豆が食べたい。」
サンバは息を引き取りました。
ハゲワシとハイエナは、どちらが先に獲物を捕れるか、争ってサンバの死骸に近づいていきました。
その時サンバの体から沢山の木のつるが伸びきました。つるはたちまちサンバの体をおおうと、上へ上へと伸びて行きます。
草原に一本の豆の木が生えました。
やがて豆の木は、草原で暮らす人々においしい豆を与えるようになりました。他の動物たちも、豆の実を食べに来るようになりました。
ジャッカルたちも人間がいない時は木陰で休むようになりました。
サンバの木、人々はそう呼ぶようになりました。
少し童話的な本も書いてみたくて、随分前に手書いたもので、お恥ずかしいです。




