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あーかい部! 〜部室棟 乙女の干物 集まりて 怠惰を極め 綴るは実績 電子の海へ あゝあーかい部〜 77話 おふくろの味

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図(いけず)女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。


あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図(いけず)女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。


あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。






池図女学院部室棟、あーかい部部室。




「おふくろの味……、


「おふくろ……、


「「う〜〜〜〜ん……、」」




あさぎと白ちゃんは唸っていた。




「何なんでしょうね?『おふくろの味』って。」


「どんな味なのかしらね……。考える程わかんなくなるわ……。」


「じゃあ、逆いってみます?」


「『逆』?」


「ほら、『これは絶対おふくろの味じゃない!』ってのを挙げていけばおふくろの味がボンヤリ掴めるかもじゃないですか。」


「へ〜、あさぎちゃんにも理系的な思考ができたのね。」


「……次『理系』って言ったら服をはだけて大声出します。」


「社会的に殺しにくるのやめい。」


「フフ……『社会的』、なんて甘美で文系な響き……♪」


「どんだけ嫌いなのよ……。」


「この世からPとかいう点を根絶やしにしたくなるくらいには。」


「点Pに親でも殺されてんのか。」


「……あ!そうそう甘美と言えば、おふくろの味でした!脱線しないでください。」


「これ私が悪いの……?」


「どこまで話したんでしたっけ……ええっと、そうだ。おふくろじゃない味でしたね。」


「おふくろっぽくない味ねえ……、『甘美』が出たし、まず『甘い』は除外かしらね。」


「何でですか?」


「大概の生き物の乳は甘いじゃない。」


「それ、おふくろの味っていうか……、いや『おふくろの味』ではあるんですけど、おふくろ食べに行ってません……?」


「『おふくろがどんな味か』は盲点だったわね……。」


「そんなもん見なくていいんですよ。」


「じゃあ、あさぎちゃんはどんな味ならおふくろじゃない味だと思うの?」


「難しいですね……。『苦い』とかも栄養バランス考えて野菜を入れるとおふくろの味になりますし、『塩味』はほとんどの料理がそうですし……。」


「お味噌汁なんかおふくろの味のど定番だものねえ。」


「毎日作ったら『妻の味』ですもんね。」


「今どきプロポーズでもそうそう言わないわよ……?」


「……白ちゃん先生は他にどんなのがあります?」


「そうねえ……基本五味で言うと、残りは酸味と旨味だけど、旨味は除外かしら。」


「和食ってだいたいおふくろセンサー引っかかりますもんね。」


「どんなセンサーよ……。」


「そうすると、残った酸味はおふくろの味ではないことになりますね。」


「酸味ってもともと腐った味だものねえ。」


「恋も腐敗も紙一重ですか……。」


「恋は甘いのよ……。」


「白ちゃん先生まともに恋したことあるんですか?」


「フッ……。私を誰だと思ってるのよ?」


「おお


「あるわけないじゃない。」


「oh…」




「そしたらあとは残った四つからおふくろの味を吟味していく訳だけど……、」


「あれ?辛いのとかも味じゃないんですか?」


「あれは痛覚であって味覚じゃないのよ。」


「なるほど、じゃあ仮に辛いのがおふくろの味だとしてもそれは痛覚だから『愛の鞭』ってわけですね♪」


「嫌な愛情表現ね……。」




「残った四つって言っても、料理の味って実際結構複雑ですよね?」


「そうね。五つの味覚を数値化してレーダーチャートで味を表現するなんて研究もどっかで見た気がするけど、他にも温度や湿度とか色々条件があるわね。」


「うどん屋さんとか麺の水の量毎日変えてるって話も聞きますよね。」


「そうそう。だから気候、即ちシチュエーションも込みだと思うのよね。」


「おんなじ料理食べても『故郷のはもっと美味しかった』なんて言いますしね。」


「う〜ん、考えれば考えるほど料理ってサイエン


「はい……?」


「おっと、禁句だったわね。」


「わかってくれれば良いんです♪」


「じゃあ文系っぽい話をするけど、


「……!」


「『どんと来い……!』じゃないのよ。」


「……おふざけはこの辺にしておいて、文系的におふくろの味を考察すると、やはり大事なのは『歴史的背景』ですかね……?」


「おんなじ映画を観ても、観る人が元ネタや歴史的背景を知っているかで評価が変わるやつね?」


「そうですね。卵焼きを見ると子供の頃おふくろが作ってくれたお弁当を思い出す……とか。」


「それってもはや『味』ではないわよね?」


「だから悩んでいるんでしょうが……ッ!!」




あさぎは歯を食いしばり台パンした。




「ま、結局その人の思い出を知らないことには再現不可能ってことかしらね……。」








あーかい部!(5)




あさぎ:こっちも投稿完了


白ちゃん:お疲れ様♪


きはだ:続き続きぃ〜


ひいろ:おふくろの味について話してたな


きはだ:何味だったのぉ?


白ちゃん:結局わからずじまいね


ひいろ:だろうな


きはだ:読んでこよ〜っと




きはだ:まあ結局は人それぞれだよねぇ


ひいろ:一周回って戻って来たな


白ちゃん:難しいものよね


きはだ:そもそもサイエンスするものじゃあないんだよねぇ


あさぎ:やはり科学などまやかしだ!


ひいろ:いつの時代の人なんだよ……


白ちゃん:う〜ん、私も料理やってみようかしら?


ひいろ:モルモットにはならないからな?

あさぎ:部室前に検問所設置しなきゃ

きはだ:ノーモア人体実験


白ちゃん:おい


ウィスタリア:の、ノンアルコールなら……


きはだ:無理しないで良いよぉ

ひいろ:新人いびりはよくないぞ

あさぎ:マッドサイエンティストめ……!


白ちゃん:とんだ当たり屋だな

白ちゃん:心配しなくても有機物で作るから


きはだ:ひえ

ひいろ:白ちゃん、一般的に料理で有機物なんて単語出てこないんだ……


ウィスタリア:妙ですね、お塩も水も使わない料理……?


白ちゃん:言葉のあやよ


あさぎ:ウィスタリアも料理作るの?


ウィスタリア:はい♪テメーの飯はテメーで作ります!


ひいろ:だってさ?


白ちゃん:うるせえこっち見んな


きはだ:一人暮らしなんて好き放題料理できそうなのにねぇ


白ちゃん:誰がお皿洗うのよ


ウィスタリア:妙ですね、テメーの皿はテメーで洗うものでは……?


白ちゃん:ですよねー……。


きはだ:実家でお皿洗わなかったのぉ?


白ちゃん:怪我するからって、キッチンには立たせてもらえなかったわ


ウィスタリア:か、過保護……!?


ひいろ:なんというか、


あさぎ:雪さんらしいですね……


ウィスタリア:『雪さん』?


きはだ:白ちゃんのお母さんだよぉ


ウィスタリア:なぜ生徒が顧問の母親の名前を……?


きはだ:はい皆さん注目、これが普通の反応です


ひいろ:ワタシはちょっとした縁で知り合ったんだ


あさぎ:私はかなり深い縁で


白ちゃん:マウント取るな


ウィスタリア:この世に白ちゃんさんを解き放ったお方……


白ちゃん:言い方


きはだ:どんな人なんだろうねぇ


白ちゃん:知らんでいい


あさぎ:みんなはおふくろの味ってある?


ひいろ:ワタシは、おばあちゃんだけどな

ひいろ:黒糖を使った手作り菓子なんかは、どこの家庭にも無い無二のおふくろの味だろうな


きはだ:うわ急に饒舌


ひいろ:そういうきはだはどうなんだ?


きはだ:なんでもよく一緒に作るから似たような味だねぇ

ウィスタリア:素敵ですね♪


ひいろ:家庭の味ってあるよな


きはだ:ウィスタリアちゃんは〜?


ウィスタリア:美味しかった記憶はあります!


白ちゃん:きっと素敵な方だったのね


ウィスタリア:ゾンメーですが


きはだ:草ァ!


白ちゃん:紛らわしい言い方するんじゃないわよ


ウィスタリア:勝手に殺さないでください


きはだ:お気に入りとかあるのぉ?


ウィスタリア:塩だけで味付けをしたシンプルなポトフが……///


あさぎ:なるほどシンプル系か


ひいろ:お、なんだあさぎ料理やるのか?


あさぎ:おにぎり以外も作れるようになりたいし


白ちゃん:良い心がけじゃない♪


あさぎ:↑こんな風にはなりたくないから


ウィスタリア:ですね


白ちゃん:おいこら

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