表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/11

村に魔獣

滑りやすい地面に気を付けたり、見るからに危なそうな植物を避けたりとしながらひたすら歩いて行った。


「おっとぉ、これは危険そうだな。こっちは、いけそうかぁ?」


細心の注意を払いながら樹々を抜けて、やっと道らしいものが見えてきた。

確かこのあたりに村があった気がするんだが、今も残っているのだろうか。


「うーんっと、おっ、あった...?」


村の柵が見えたが、なんか黒い。

もう少し近くで状況を見てみたいと思った俺は村のほうに近づく。

ある程度近づいたところで俺は気づいた。

村は燃え尽きていたのである。

最近燃えたかのように白い煙がうっすらと漂っているのが見える。

村の出入り口であっただろう、簡易的な門は崩れ落ち、奥のほうには魔獣もいた。

見るからに人はいないのだろう。


「うへぇ、ここって確か、サンディ村とかじゃなかったっけ。

 ここで採れる作物がとても美味しいことで有名なはずだったんだが。

 何があったんだここで。」


考えてるうちに、空気がぴりついてきたのが分かった。

魔獣に気づかれたみたいだ。鋭い視線を感じる。

だが、それに気づかない俺ではない、すでに策はうってある。

俺は生活魔法しか使えないというわけではない。

その他の魔法は飽きたので生活魔法を極めようとおもっただけだ、と思う。

魔獣の後ろから青い炎で包まれる魔法をイメージした。

魔素もさっきの森でたくさん吸収した。


「イノシシみたいなやつ焼いたらうまそうだな。」


その瞬間魔獣は炎に包まれ、大きな火柱が上がった。


「あり?火力強すぎたかな。」


炎が収まり、魔獣に近づく。

ふと嫌な予感がして、俺は咄嗟に横にとんだ。

俺が先ほどいた場所に一本の短剣が飛んできた。

避けてなければ頭に刺さっていたであろう。

魔獣のほうをよく見る。

あれだけの炎を浴びたはずの魔獣はまだそこに立っていた。

むしろ、全然ダメージを負っていないかのように見えた。

魔獣の赤く光った目が俺を睨む。

近くに落ちていた木の棒を掴み、魔法をさっとかける。

木の棒を硬化させる魔法だ。

木の棒を握りしめ、構える。


「俺は、魔法だけじゃなく剣も使えるんだぞ、焦るな俺。」


木の棒を魔獣に向け集中する。

剣先に力を籠め、その間に魔獣は凄い勢いでこちらに向かってくる。


「瞬剣!」


俺は逆袈裟斬り、剣を右下から左上に振り上げる剣術をした。

手ごたえあり。

魔獣は俺の横を通り過ぎて、そのまま二つに分かれた。


「ふぅ、これが効かなかったら少しまずかったな。」


魔獣から取れそうな肉や素材を剥ぎ、残った部分はさっきと同じ炎で燃やしてみた。

先ほどと違い、すんなりと燃えた。

さっき手ごたえがあったときコアみたいなのを斬った。

あのコアが魔法耐性などを管理していたのだろうか。

コアは斬ったはずなのに玉のまま残っていた。

素材は珍しいもの収集したくなる癖がついてるので、いつも通り回収した。

その後、村の中を一通り見てみたが、魔獣以外は特に見つからずこれ以上居ても意味がないと思ったので、道をまっすぐと進んでいった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ