タイトル未定2024/04/07 23:51
「痛っ!」
そのまま倒れた衝撃で頭を強く打ってしまった。
青い空が見える。
あぁ、やはり自然は豊かな方がいいなぁと思いつつ、手足を動かそうとしてみる。
うん、動かねえわ。頭から落ちたのがまずかったな。
身体をうごかしてえぇ、あいつらどうなったかな。なんて思ってたら、
「まさか私生き返ったの!?」
「これはなんという...。」
「我死んだはずでは?」
あぁ良かった。ん?良かった?あぁ、魔法が成功して良かったの方か。
「おい、生き返ったか?生き返って驚いてるところ悪いんだが、俺を殺してくれねえか?」
「は?」
凄い速さで、は?が返ってきた。
「ちょっと説明がめんどくさいから省かせてもらうんだけど、とりあえず俺を殺してくれ。逃げないよ、安心して殺してくれ。そうだな心臓を思いっきり裂ききってくれ。武器は木の棒でもいいから早く頼む。」
「あ、あんた私を人殺しにさせるつもり?」
「なら我がやろう。殺しは慣れている。」
「ミュ、ミューン様!!生きてて良かったぁあ!!!!」
は、はやくやってくれ!
「命の恩人からの願いだ、殺してやろう。ほれ。」
心臓に異物が入ってきた。痛みはない。裂き切るというかそのまま刺してないかこれ?
あぁ意識が遠のいていく。
「い、いい感じだ。つ、つぎ...に頭を......頼む。」
「人殺しで誉められたのは初めてじゃ、これでどうじゃ?」
べちゃ。
俺の指にはめていた指輪が光る。
(認識。自動蘇生開始。損傷確認。魔素補充。構築完了。再起開始。)
「がはっ!」
「うわっ!!きもちわる!!」
「これは、あまり見たくないものですね。」
「本当に人間なのかあんたは?」
指輪に仕込んどいた魔法が発動し俺は完璧な状態でよみがえった。
「やぁ、人間だよ俺は。気持ち悪いのは俺も知っている。さて君たち身体はだいじょぶかな?」
「私は別に何とも。」
「私もです。」
「我もなんとも。」
「魔法は素晴らしいね、で、君たちはここからどうするんだい?
どっからどうみても裏切られちゃったよねこれは。」
「えぇ、まさかシュヴォーがあんなやつだとは思いもしなかったわ。」
「私はお嬢様に付いていくのみです。」
「我は自由になったのか。部下にも裏切られてしまった。実家にでもかえるとするかのう。」
「ミューン様、私のこと覚えていますか?」
「確か名はヴァジェといったかの。うむ、勿論覚えてるぞ。エルド家のお嬢さんだ。あの事件は本当に申し訳なかったね。」
「いえ、ミューン様は悪くないです。むしろ救っていただいておりますのでそのような言い方はおやめになってください。」
「そ、そうですよ。あの時あなたに助けて貰わなかったら今の私はいません。」
「おーい、そんで俺はどうしたらいいんだい?」
こいつら話しこんだら、ずーっと自分たちのことしか話さないのか?
「条件だったわね、おそらく私たちはリスト入り確定だから賞金首になっちゃうだろうし、もういいわその条件、命まで救ってもらったのに申し訳ないわ。」
「そうか、なら魔素解放のことは?」
「それは我が直々に話そう。我にしか知らないこともあるからな。」
「それはありがたい。それでこの後はどうするんだ?というかいい加減立ち話をするよりも家で座って話をした方がいいと思うんだが。」
「悪かったわね。クロウ、お茶を出して、とびっきりのやつをね。ミューン様どうぞ。」
「俺の扱いひどいなぁ。」
四人で家に入っていった。