ウルスの宴
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―――ウルス共和国での会談を終えた八雲達
「アクニス姫、国にはどうやって帰るんだ?」
ソプラ・ゾット諸島連合国から八雲に婚姻を求めてやってきた王女アグニスへ問い掛けると彼女は答える。
「来た時と同じように船で戻ります。海流にもよりますが二日もあれば戻れるかと」
「海にも魔物は出るんだろう?」
「はい……大型だとクラーケンなどもおりますが、それはもう運としか言えません。海聖神さまの御心のままです」
「海人族はやっぱり海聖神を崇拝してるのか?」
「勿論です。我等、海人族の神ですから。国教として布教されております」
「それじゃあ聖法国の海聖教会とも交流があるのか?」
「はい、そうですね。フォック聖法国や南部スッドのウィット聖法国の海聖教会とはよい関係を築いております」
(それが金絡みの癒着で出来た関係じゃなければいいけどな……)
八雲はニコニコと語るアクニスの無垢な笑顔を見て、喉元まで出かかった現実を飲み込んだ。
現実に先のシュヴァルツ包囲網の際に南部スッドのウィット聖法国は、イロンデル公国前公王ワインドからの献金と言う名の手数料を受け取ってイロンデル軍を国内通過させた前歴がある。
その件についてフォック聖法国の聖法王ジェローム=エステヴァンから正式に真相を究明する書簡が送られたが、ウィット聖法国からの回答はあくまでイロンデルの軍事訓練による国内通過と聴いており―――
『ウィットはイロンデル軍の行動を他国と戦争するための軍事作戦とは知らなかった』
―――の一点張りだったことは、その後にジェロームからの報せによって八雲にも知らされていた。
だからこそ八雲はウィット聖法国の教会という組織に信用を置いていない。
だが、アクニスは純粋に神を信仰しているのであって教会を信仰している訳ではない。
そういう考えに至ったからこそ、八雲は現実の汚い一面を姫に語らずに飲み込んだのだった。
「でも二日も船に揺られて危険もあるっていうなら……そうだ!―――俺の船で送っていってやろう」
「えっ!?黒帝陛下の御船というのは……あの空飛ぶ御船のことでしょうか?」
空港エリアの窓の外に見える全長三百mを越える巨大な漆黒の天翔船を見つめてアクニスが問い掛けた。
「ああ!そうそう!あれなら数時間で着くからさ!それに―――イェダン王にも挨拶しときたいしね……」
「まぁ♪ 陛下がご来訪されると聴けば父もきっと喜びます」
アクニスは八雲がソプラ・ゾット諸島連合国に立ち寄ると言い出したことに喜び、笑顔でそう答える。
―――こうして八雲の外遊コースは一部変更が行われることになった。
しかし―――
(いや?!―――絶対に陛下は文句を言いに行くつもりであるな!!)
(八雲様のあの顔……絶対にイェダン王に政略結婚の文句を言うつもりでしょう……)
横で聞いていたバンドリンとイザベル父娘は八雲のニヤリと浮かべた悪い笑みを見て、心の中でそう察していた……
―――この日はウルス共和国での晩餐会と言う名の飲み会が開催される。
首都ベアのオルソ城にある大広間に設けられた宴の会場でバンドリンを始め国の大臣達、そしてその家族が一同に集まって賑やかな会場で談笑が広がっていく―――
八雲はこのウルス共和国が嫌いではなかった。
どこか堅苦しいところがある他の国と違って、身内同士といったアットホームな空気が八雲には心地よく感じられたのだ。
「さあ~陛下!―――もう一杯!もう一杯!そうぞ!」
次々に酒を進めてくるウルスの重臣達もどこかフレンドリーで馴れ馴れしい性格の者が多く、嫌味や陰謀、胡散臭いと感じるものはない。
八雲はそんな片田舎の寄り合いのような雰囲気が好きになっていった。
―――そんな中で、
「オオォ~!これは―――」
重臣達の驚く声が響いたかと思うと、その人々が左右に割れていき、その間を一人の美女が歩みを進めてくる。
「イザベル……それは……」
「……/////」
黒を基調としながら白や赤のフリルが鏤められ、振袖型の袖と頭にもフリルを纏った髪飾りを着けている特徴的なドレス―――
―――八雲の前に歩み出たイザベルが着ているのは、ドレスはドレスでもゴシックロリータ調のドレスだった。
「どうしたんだ?そのゴスロリは?」
八雲が問い掛けると、
「―――我が用意しておいた物だ!」
そこに現れたのはノワールだった。
しかも同じようなゴスロリドレスに身を包んだシェーナ、トルカ、レピス、ルクティアの四人を連れて、ノワールは満足そうにドヤ顔を八雲に向けている。
シェーナはお供の地獄狼の首輪と同じく白地に金色の装飾を鏤めたドレス、トルカは同じく赤色の装飾を鏤めてあり、レピスには緑色の装飾、ルクティアには銀色の装飾といった地獄狼達の首輪のプレートと同じ組み合わせの宝石類が鏤められている可愛らしさの溢れるドレスだ。
―――会場の視線はイザベルとチビッ子四人組に集中していく。
「ノワールが態々用意したのか?」
「ああっ!以前、色々な服の意匠を雪菜に見せてもらっていてな!気に入った物はこの子達のために作ってもらっていたのだ!ビクトリアも協力してくれてな!」
「マダム・ビクトリアも!?それ絶対に雪菜の知識を利用して売り出すつもりだろ……」
「ああ、それもしっかり契約書を結んでいたぞ!売れた内の何割かは雪菜に支払うと言っていたな」
「そんな契約まで!?何気に雪菜のデザイン能力は馬鹿に出来ないクオリティだからな……」
自分が知らないうちに稼いでいる雪菜に感心しながら八雲はイザベルに視線を戻す。
「……あの……変じゃ……ない?/////」
普段こういうところには日焼けを気にしてドレスを着て来ないイザベルだったが、振袖の付いたゴスロリドレスならそんなところも気にする必要はない。
茶色の長い髪をいつもはポニテ―ルにしているが、今はそれも下ろしてストレートの綺麗な髪が大人っぽさを強調していた。
「すごく似合ってる。マジで綺麗だ、イザベル」
「……ッ/////」
八雲に褒められて途端に顔を赤くするイザベル。
それを見て周囲のイザベルと親しい家臣達は―――
「―――姫様が顔真っ赤だぞォオオ!」
「―――姫様の照れ顔助かる!」
―――などと囃し立てていく。
「う、うるさいよ!アンタ達!八雲様の前で!!/////」
そんな周りの者を真っ赤な顔で怒鳴りつけるイザベルだったが、その様子が余計に周囲を湧かせていった。
「いやこれはイザベルが可愛いから仕方ない。可愛いは正義」
「もう―――八雲様までっ!!/////」
そう言って満更でもないイザベルの態度にまた笑いが起こり、会場は和やかな雰囲気に包まれていた。
そんな中、参加していたアクニスは、イザベル達のその空気が羨ましいと心の中で感じているのを自覚していく。
「これが……黒帝陛下……九頭竜八雲様……」
そう呟いて平和な光景を眺め続けるのだった―――
―――その後、宴もお開きとなって……
天翔船の自室に戻った八雲は―――
「んっ……んちゅ♡……やくもさま……/////」
―――ゴスロリを着たイザベルを連れてきていた。
部屋に戻って寝室でお互いに向かい合い、どちらからともなく抱擁し合ってキスを交わす八雲とイザベル。
「……寂しかったです。お会い出来ない間……/////」
潤んだ瞳で見上げながら告げるイザベルは初めて会った時の勇ましい様子はなく、可憐な美少女そのものだった。
「ゴメンな……でも、学園が出来たらイザベルも学園に来ればいつでも会えるさ」
八雲は宴の際にバンドリンと話してイザベルを学園に通わせることを承知させていた。
バンドリンも八雲に会えないことで寂しそうにしているイザベルの姿を見てきただけに、今回の八雲の誘いは渡りに船といったところだった。
それと同時に今回のソプラ・ゾット諸島連合国からの政略結婚話について、それなりに責任を感じていたことからもイザベルの学園への入学はバンドリンなりの贖罪にも似た心境なのだ。
「父上が許してくれて、本当に嬉しかった。ずっとこの国で生きていくと思っていたから……」
「バンドリンは娘の幸せを国の繁栄と同じくらい大事だって思っているさ。本当にいい親父さんだよ」
「はい♪……んちゅ……んんっ……はぁ♡……/////」
笑みを湛えながらイザベルがまた八雲の唇に自身の唇を重ねてくる。
そうしてフレンチ・キスからすぐに互いの舌を触れ合わせるキスへと変わっていく。
チロリと触れる舌もそこから深く絡め合うキスに変わっていくと、イザベルの身体は熱く火照ってきた。
久々に触れ合う八雲の身体にイザベルの身体は反応していた。
すると八雲はイザベルの様子を見て、イザベルをクルリと後ろ向きにして自分の前に立たせる。
「や、やくもさま?―――んんっ♡……そこ……ハァアア♡……ダメ……/////」
後ろからイザベルの胸元に腕を回した八雲はゴスロリドレスの胸の部分を掌で包み込むと、ゆっくりと揉みしだいていく。
背中から八雲に包まれて、さらに胸を愛撫され始めたイザベルは身体の火照りがさらに増していくのを感じる。
八雲の両手の人差し指は胸の先端にある固く隆起しだした先っぽの部分を的確に見つけ出し、その場所をスリスリと指先で撫で転がしていく。
「あんっ!そこ!いや♡……恥ずかしい……んんっ♡/////」
自分でもそこが固く尖っていることをわかっているイザベルは、八雲の的確な責めに身を悶えさせて感じていきながら、足元がガクガクと震えだす。
「イザベルが髪下ろしてると、いつもより大人っぽく見えていいな……」
ドレスの上から胸の先端を刺激するように転がしながら、耳元で八雲にそう囁かれて一気にイザベルの限界が襲ってくる―――
「そんな―――あっ♡! これっ♡! うそっ!? きちゃうっ♡! んうっ!んんんっ♡♡♡!!!/////」
―――ビクビクと身体を痙攣させながら倒れ込みそうになるイザベルを後ろから支える八雲。
(はぁはぁ♡ うそ……わたし……胸だけで……?/////)
イザベルは自分の身体が八雲の身体に敏感になっていたことを自覚し、そしてこの時初めて気がついてさらに興奮が高まっていった。
「ベッドに行こうか、イザベル」
そんなイザベルを支えながら、八雲はまた耳元で優しく囁いた。
「……はい♡/////」
瞳にハートを浮かべているかのような恍惚とした表情でイザベルは八雲に返事するのだった―――




