妹達とのデート
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―――ティーグル公王領首都アードラー
五人での移動なのでキャンピング馬車を用いて首都までやってきた八雲達―――
ロリータ調の姫袖とたっぷり白いフリルが袖や裾に使用された、ブラックカラー基調のゴスロリワンピースドレスで、頭には黒基調にたくさんの白いフリルがついたヘッドアクセサリーを付けていて、まるで西洋人形のようなジェミオス。
ロリータ調の姫袖とたっぷり黒いフリルが袖や裾に使用された、ホワイトカラー基調のゴスロリワンピースドレスで、頭には白基調にたくさんの黒いフリルがついたヘッドアクセサリーを付けていて、ジェミオスと同じく西洋人形のようなヘミオス。
ロリータ調の姫袖とたっぷりピンクのフリルが袖や裾に使用された、全体ピンクカラー基調のゴスロリワンピースドレスで、頭にはピンク基調にたくさんの白いフリルがついたヘッドアクセサリーを付けていて、可愛さの溢れる人形のようなコゼローク。
そしてアマリアはロリータ調の姫袖と、たっぷりイエローのフリルが袖や裾に使用された全体イエローカラー基調のゴスロリワンピースドレスで、頭にはイエロー基調にたくさんの白いフリルがついたヘッドアクセサリーを付けていて、普段の健康優良児のようなお転婆なイメージから一転してモデルのような様変わりを八雲に見せる。
八雲のいた日本の誇る某イベント会場に出現していたゴスロリコスプレを彷彿とさせる四人だが、この異世界ではコスプレではなく本物の衣装なのだ。
八雲からすれば、そんな目立つ姿の四人だったが首都の中心部にある第二城壁内の高級店舗などが立ち並ぶ区画に来ると、行き来する女性達もドレスに身を包んでいて浮いている感じはしない。
ただ美少女達が愛らしい姿をして集団でいることには、道行く貴族や商人達の注目を集めていた。
「……なんか俺が一緒にいることが逆に変な目を集めてないか?通報されない?大丈夫?」
周囲の男性達から美少女の傍にいる怪しい男扱いされた視線に、八雲の精神がゴリゴリ削られる音がする。
「うふふっ♪ 可笑しな兄さまです♪ 兄さま以上の男性なんていません!―――さあ♪ それじゃあ、お買い物に行きましょう♪」
「そうだよ♪ 兄ちゃん!僕も食べたい物見つけたんだ~♪ 早く行こうよっ!」
するとジェミオスとヘミオスがフン!フン!と顎を振りながら目配せする仕草を取って、それにビクッと反応したアマリアとコゼロークが、
「し、失礼しますっ!/////」
「あの……すみません/////」
と赤面しながらも八雲の肘辺りをチョコンと摘まんでから、そっと八雲の腕に自分達の腕を通して両隣を占領した。
「おおっ……両手に花で幸せ過ぎる」
可愛いコゼロークとアマリアの行動に八雲は一瞬驚いたが、ふたりの表情からここは落ち着いて、されるがままになっておくことにする。
四人に引っ張られるようにして高級ブティックのような商店の街並みを進む八雲だった―――
―――まず一軒目は、
「此方です、兄さま♪」
貴族もご用達という見栄えの装飾店だった。
「此処は……へぇ~!色々な装飾が置いてあるんだなぁ」
以前に来た店とは違い、此処は女性物だけではなく男性の装備にも付けられるような装飾品も取り扱っている店に案内された八雲は、周囲に展示された男性用のブレスレットやネックレス、鎧や剣にも装飾を入れる受付があってキョロキョロと見回していく。
「面白そうな場所だなぁ~」
辺りを見回す八雲の様子を見て、
「やったね♪ 兄ちゃんもかなり興味があるみたいだよ!」
「そのためにふたりで下調べしておきましたから、当然です!」
ジェミオスがフンス!と鼻息荒くヘミオスに答える。
「うわぁ……これ、私の『獣皇』に付けたいなっ!」
「……ア、アマリアちゃん……獣皇って国宝武装なんだよね?……勝手に付けたりして……いいの?」
コゼロークが心配そうにしてアマリアに問い掛けるが、
「ん?別に父上は私が使っていいって言ってくれたから、いいんじゃない?」
「で、でも……それ……」
そう言ってアマリアの手にしている装飾に目をやるコゼロークだが、アマリアの手にあるのは可愛らしい兎の形をしたレリーフだったので、『獣皇』と呼ばれる国宝にくっ付けてもいい物なのか?と不安に思った。
「おっ?可愛いじゃないか?何かに付けるのか?」
「ひゃっ!?八雲様!/////」
突然声を掛けられて驚くアマリア。
「そ、そのっ!獣皇に付けようかなって思って……/////」
「えっ!?獣皇に?それで、何処に付けるんだ?」
「このサイズだと鞘がいいかなって」
掌に乗るくらいのサイズの兎のレリーフなので、獣皇の様に刃の幅が大きな剣の鞘であれば余裕で付けられるだろうと、八雲も目視で計測して想像してみる。
「いいんじゃないか。そうやって装飾するのもまた大切にする切っ掛けになるだろうし♪ 流石に刃には付けられないけど、鞘の装飾は楽しめるだろうし」
「そうですよね♪ 頼もうかな……」
ここの受付に頼むか真剣に悩み出すアマリアを見て、
「そのレリーフだけ買って、俺が付けてやろうか?」
「えっ!?や、八雲様が!?そんなっ!お手を煩わせる訳には―――」
「―――別にそんな手間じゃないよ。そうだっ!どうせならジェミオス、ヘミオス、それにコゼロークも何か黒神龍装に付けたい装飾とかあったら選んでいいぞ。それも一緒に付けてやるから」
「いいんですか?兄さま♪」
「やったっ♪ 流石は兄ちゃん♪」
「あ、ありがとう……ございます」
妹分達の嬉しそうな顔に八雲の機嫌も良くなって、
「さあ、選んできな!今日の記念にプレゼントするよ」
「そ、そんな!八雲様に出してもらう訳には……」
アマリアが遠慮して断ろうとするが、ジェミオスがそっとそれを制す。
「ありがとうございます、兄さま♪ それではお言葉に甘えさせて頂きますね♪ さぁ、アマリアちゃんももう一度全部見てみよう!他にも気に入る物があるかも知れないよ」
「わ、分かったよ。あ、ありがとうございます、八雲様/////」
ジェミオスに促されて装備用の装飾品を見に行くアマリア。
そうしてキャッキャと楽しそうに選ぶ四人と、選ぶのを待つ間に店内を見て回る八雲。
「ん?これは……」
「いらっしゃいませ♪ 何かお気に召した物はございましたか?」
八雲が目に止めた様子を見届けてから声を掛ける女性店員に八雲は流石だと感心しつつ、指差して店員に問い掛ける。
「これって四つあるかな?」
「はい♪ あちらのお嬢様方へのプレゼントでございますか?」
「ああ、買い物に来た記念に丁度いいかと思って」
「それでは一つずつプレゼント用にお包み致します♪」
話すが早いか店員はすぐに在庫を取り出してきて、それぞれをプレゼント用の包装に包んでいく。
先にそれだけ料金を支払い、四人に気づかれないようにして、八雲は自分の『収納』に仕舞った。
「―――兄さま♪ 決まりました!」
丁度そこにジェミオスが選び終わったと寄って来る。
「おお、どれどれ?へぇ~皆それぞれ好みがあるんだなぁ」
ジェミオスが選んだのは―――
銀で彫刻された栗鼠の装飾だ。
ヘミオスが選んだのは―――
金で彫刻された猫の装飾だ。
アマリアが選んだのは―――
やはり先ほどの銀で彫刻された兎だった。
そしてコゼロークが選んだのは―――
「これは?」
「えっと……猪さんです……」
「いのしし……そ、そうか、うん!可愛いなっ!猪!」
「エヘヘ……/////」
コゼロークが選んできたのは金で彫刻された猪の装飾だった。
(流石はコゼローク。感性がスゴイな……黒戦斧=毘沙門を軽々と振り回すだけのことはある……)
心の中でツッコミを入れる八雲だが、その猪を少女のキラキラした瞳で嬉しそうに見つめるコゼロークには口が裂けても言えないと思った。
「この子達の持ってきた物、お会計してくれる?」
「畏まりました♪ 装飾の装備への取り付けはどうなさいますか?」
「ああ、それはこっちで付けるから物だけお勘定してくれ」
「そうですか♪ 畏まりました。それでは全部で―――」
店員の提示した金額は一般人からすればかなりの高額ではあるが、八雲の所持金からすれば大した金額ではない。
それでも学生の身分のアマリアからすればけっこうな金額だという認識はある。
「も、申し訳ありません。このような高価な品を……」
「いいから♪ いいから♪ 今日の記念だと思えば丁度いいだろう?戻ってから俺が付けてやるよ」
「はいっ!ありがとうございます/////」
「流石は兄さまです♪」
「次は僕が見つけたお店に行こうよ♪」
こうして一軒目の買い物は終わり、次はヘミオスの行きたい店へと向かった―――
―――二軒目
次に五人が向かったのは、甘い匂いを漂わせるお店だ。
「この店は?ケーキ屋さんか?」
「正解だよっ!ここのケーキ屋さんは、お菓子全般の何でも作ってるお店なんだ♪ さあ、入ろう!」
「こんな店があったんだなぁ~。それじゃあ俺は何を注文しようかな」
メニューを開いて、ざっと目を通すとパンケーキからショートケーキ、他にもホールサイズのケーキやクッキー、軽食でサンドイッチのようなメニューも手広く載せられていた。
「メニューも豊富なんだなぁ」
「兄ちゃんは何にする?僕はパンケーキ食べる!」
「パンケーキかぁ~懐かしいな」
八雲はこの異世界に来て初めてのクレーブスの授業で、ヘミオスにパンケーキの値段を聞いて、この世界の金銭感覚を覚えていった時のことを思い出す。
「俺はサンドイッチにするかな」
皆それぞれメニューも決まり、店員を呼んで注文していく。
ヘミオスはホットケーキにトッピングとしてクリームと果物を。
ジェミオスは果物のショートケーキ。
コゼロークはチーズケーキ。
アマリアは最後までメニューを見て悩んでいる。
「どうした?そこまで悩む好きな物があるのか?」
「えっ!?いや、えっと……パンケーキとチーズケーキ、両方食べたいけど、けっこうお腹いっぱいになるかもって思いまして……/////」
恥ずかしそうに答えるアマリアに八雲は笑顔を向けて、
「それじゃあ、少し俺にも分けてくれよ。アマリアが食べられる分は好きに食べてからでいいからさ」
「ふぇっ!?あ、あたしの食べかけを……八雲様に……イヤイヤイヤイヤッ!そんな―――/////」
「―――あっ、やっぱそういうの嫌だよな?ゴメンゴメンッ!」
「いえっ!!むしろ対戦お願いしますっ!!/////」
「何と戦うんだ、お前は……そ、それじゃあ、両方注文で」
「かしこまりました~♪」
店員に注文し終わると、ジェミオスが何気なく八雲に話し掛ける。
「兄さま♪ 今日はお付き合い頂きまして本当にありがとうございます」
「改まってどうした?別に気にしなくていいって。コゼロークとアマリアとは遊びに行く機会もなかったもんな」
「はい……エレファンの『魔物暴走』の討伐にご一緒したくらいです/////」
コゼロークの言葉に、八雲は驚いてから落ち着いて返す。
「いや……あれはデートでも遊びでもなかったんだが……」
「……えっ?!そ、そうなんですか?……/////」
ショボンとしたコゼロークだったが、話題を変えて最近の出来事などを話していく。
するとジェミオスから、
「兄さまはノワール様とティーグルに学校を建てるおつもりなのですよね?」
最近ノワールと始めた学校の創立について質問する。
「んっ?もう聞いたのか?ああ、丁度この首都と黒神龍特区との間くらいにある丘に建設する予定だよ」
「その学校のお話、もう少し詳しくお伺いしてもよろしいでしょうか?」
ジェミオスは微笑みながら八雲の学校計画について問い掛けるのだった―――




