復讐と逆恨み
初投稿です。読むにあたって、言葉がちぐはぐだったり話が飛んだりするかも知れませんが、そこはご容赦ください。
週末の飲み会を終えた私はほろ酔い気分で帰宅途中、正面から迫って来た黒い車が横に止まり、そこから大柄な男が3人降りてきた。酔いと恐怖でもつれた足で走り出したが、1分も経たないうちに取り押さえられると車に押し込まれた。
目隠しをされて3時間程たっただろうか、檻に入れられた。酔いの少し醒めた頭で私を攫う理由について考えたが、年収450万の43歳、平社員だ。考える程に分からなくなり、仕方なく耳を澄ます。すると微かに「殺人」「遺棄」と聞こえた。その言葉は私の頭を覚醒させるには十分だった。こいつらは私の過去を知っている。汗がふつふつと出ては落ちる。その時、カツンー。カツンー。足音が近付くにつれ、部屋の空気が張り詰めていく。「おい」低く冷たいその声は不思議と懐かしい感じがした。その声の主がフェイスマスクを外すと、ありえない顔が現れた。私の弟だ。
おかしい。10年前に私が殺したはずなのに。何故ここにいる。動揺する私を見て弟は静かに語りだした。どうやら私に首を絞められ気絶して彼女と埋められた後、気がつくと崩れた山肌に横になっていて、弟の彼女は既に息絶えていたと。しかし私の婚約者を殺したのはお前とお前の彼女じゃないか。取り巻き3人の様子を見ているうちに、ふと疑問が浮かんだ。こいつらは私の婚約者が殺されたことを知らないのではないか。大声で真実を叫ぶと、取り巻き3人の様子が変わった。私のスマホを持ってこさせ、雑音とブレブレで証拠にならないと警察に言われた動画を見せると3人は私を檻から出すと、弟を檻に入れた。尋問の結果、弟は全て白状し、5人で警察署に向かった。結果、弟と私は死刑で3人は懲役2年となった。死刑の日になると不思議と怖くなく、むしろ満足していた。今、会いに行くよ。そう告げると、私の首が絞まった。
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