トラブルメーカー
「次の街に着きますが、」
「今回の目的は食料調達ですので皆様は外で待っていてくれますか?」
「なんでー?」
「次の街は警備が厳しいのですよ。」
キョトンとした顔のマオに私は答える。
「右から数えて危険危険、人間? なので。」
私は順にマオ、勇者様、そしてイオを指差した。
「私は良いと言うわけですな?」
「魔物だろ? (ボソッ」
「そう言うわけで私だけで行ってきます。」
そう言って私は小走りで街に向かう。
厳重な審査を受けて街に入った。
警備が厳しいと評判になるだけはある。
監視が行き届いていない場所がない。
少し居心地が悪いので私は早く街の外に出ようと買い物を続ける。
ここで脳裏をよぎるのは昔の記憶。
これ買った時に勇者様に話しかけられたな〜。
私は勇者様が嫌いだと言う野菜を手に取る。
まあ、今度は勇者様だけじゃないs
「ねぇ、あっちの店入っていい〜?」
「これは買わないのか?」
「久シぶりノ街ですネー。」
「私は止めましたぞ?」
、、、
「勇者様だけじゃない!!」
で、
「どうやって入ってきたんですか?」
「ワープで。」
「普通に犯罪ですね?」
「大丈夫! 監視に見られたけど載しといたから。」
う〜ん、
罪が一つ増えただけなんですが。
「おい、あいつらだ! 捕まえろ!!」
あ、、、
と言うわけで。
「捕まりましたね」
「そうだね〜。」
「マオ、変な真似はよしてくださいね。」
「しないしない。」
魔王が国に入っていると知られたら一大事。
「貴様ら、何者だ?」
国王かどうか微妙なところだが(見た目が)
一番偉いと思われる人が聞いてくる。
「私達は勇者です。」
勇者様がそれに答える。
「勇者、、、なるほど。」
国王? はそう言って席を外してしまった。
「私達は放置ですか?」
「何やラ、奥で話しテますヨ?」
奥で話?
そう思うと国王? が戻ってきた。
「いいだろう、貴様らが本当に勇者というのであれば。」
「私の依頼を聞いてもらおう。」
「そうすれば、罪を無くしてやる。」
ありがたい話だ。
「願ってもない御言葉、それで依頼とはどういったものでしょうか。」
「これの性能テストをしてほしい。」
そう言って取り出したのは、機械?
「わかりました。」
間髪入れずに答えるが、嫌な予感。
「では、こちらに。」
招かれる私達。
広場に出た。
「なるべく長い間戦ってくれると助かる。」
国王? はニヤリと笑って扉の向こうへ行ってしまった。
戦う?
目の前に置かれた機械を見る。
このちんちくりんと?
うぃぃぃいいぃいん
大袈裟な音を立てて起き上がる機械。
こんなの勇者様でも倒せそう。
ガチャンッガチャンッ!
ん?
ガチャンッガチャンッガチャンッガチャンッ!!
あ~、ね?
ちんちくりんは変形して、みるみる内に大型のトラックを数台重ね合わせた程の大きさになった。
なるほどなるほど。
バトル、スタートですね。