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第5話 闇の王

最新話です!

どうぞ!

 王様達に力を貸す事を反対していた龍哉は勇綺の説得によって、龍哉も勇綺と秋の意見に賛同して、王様達の頼みを引き受ける事となった。


「あの……、王様」


「? 何だね勇綺殿?」


「「?」」


 勇綺は、王様に何か聞きたい事があるのか、王様を呼び掛ける。

 勇綺に突然呼び掛けられたオドワルドは、不思議そうな表情を浮かべながらも、彼の呼び掛けに答えるのであった。

 勇綺の呼び掛けに、不思議そうな表情を浮かべたのは、王様だけではない。勇綺の後ろにいる龍哉と秋も、突然王様に話しかけた彼の行動に、不思議そうな表情浮かべていた。


「僕達が戦う事になる闇の王達の情報について教えて貰えないでしょうか? 僕達は、この世界に召喚されたばかりで、闇の王達について全く知りません。敵の力を知らなければ、いくら優れた装備品やアイテムを整えたとしても闇の王達を倒すのは難しいと思います。もし、情報さえ有れば、奴等に対抗する為の策を練る事が出来ます。少しでも僕達が戦いを有利に進める為には、闇の王達についての情報が必要なんです。どうかお願いします! 王様!」


「成る程……、解った。救世主殿達に、我々が知っている限りの、闇の王達についての情報を話そう……」


 どうやら勇綺が突然、王様に話しかけたのは、闇の王達についての情報が欲しかったからのようだ。勇綺が言うには、敵の力を知らなければ、どんなに優れた装備品やアイテムがあったとしても、闇の王達を倒すのは難しいようである。だが、闇の王達の情報さえ有れば、闇の王達に対抗する為の策を練る事ができて、戦いを有利に進める事ができるらしい。

 勇綺の話に納得したオドワルドは、自分達が知っている限りの闇の王達についての情報を話始めた。


「……現在、我々が調査して姿が確認されている闇の王の数は五体だ」


「うへぇ……、以外と多いな……。二体位かと思ってたんだけどな……」


「大丈夫よ! 龍哉! 私達が力を合わせれば、闇の王が何体いようが、きっと何とかなるわよ!」


(何の情報もない僕達では、いずれ戦う事になる闇の王達には勝てない。こちらが有利に戦えるような情報を何とか手に入れないと……)


 オドワルド達が調査したところ、姿が確認された闇の王の数は五体らしい。

 王様の説明から闇の王の数を知った龍哉は、自身が思っていた数よりも闇の王が多く存在していた事に、心底面倒臭そうな表情を浮かべる。

 面倒臭そうにしている龍哉の隣では、秋が龍哉のやる気を出させる為に、彼を鼓舞していた。

 秋が龍哉のやる気を出させようとしている最中、勇綺は、いずれ戦う事になる闇の王達との戦いで、自分達が有利に戦えるような情報を手に入れる為に、王様の話を集中して聞いていた。


「先ずは……、闇の王の一体目、【甲王(こうおう)イッカク】について話そうか……」


 オドワルドの話によると、甲王イッカクは虫系統の魔物を引き連れている虫系の闇の王ようだ。イッカクは、圧倒的な数の虫の魔物を引き連れた、人海戦術を得意としている。この虫の王は、どうやら過去に一度、ランドロック王国を襲った事がある魔物のようである。しかも、この魔物はランドロック王国の近くにそびえ立つ山を越えた先にある森の中に、根城を建てているそうだ。


(一体目の闇の王で、それなりの情報が得られたな……。それにしても、人海戦術が得意な闇の王か……。創作物とかだと、集団で攻めてくる敵キャラは大抵、主人公達に蹴散らされて、弱いイメージがあるけど……。ここは、創作の世界じゃないからなぁ……。う〜〜ん……、どうやって集団で攻めてくる敵を攻略するべきか……)


「数の暴力が得意なのか……。ふん!おもしれぇ……。虫が何匹攻めてこようが関係ねぇ……。ケンカをふっかけてくる奴は、みんなぶっ飛ばせばいい……」


「うう……、虫……」


 王様の口から語られた情報によって勇綺は、甲王イッカクが人海戦術を得意としている事と、過去に一度、ランドロック王国を襲った闇の王がイッカクであった事や、更にランドロック王国の近くの山を越えた先の森の中に、イッカクの根城が建てられていた事等、それなりの情報を得る事ができた。

 だが、情報を得ると同時に、勇綺はイッカクの事で頭を悩ませてしまう。それは、イッカクが人海戦術を得意としているからだ。人海戦術は、兵の数で相手を圧倒する戦術で、創作物の雑魚敵等が良く使ったりしている。創作物の雑魚敵が良く使う戦術だから姑息で弱いイメージがあるが、実は相当厄介である。創作物とかでは人海戦術で攻める雑魚敵は、人数が少ない主人公達によって、圧倒的なチートパワーで簡単に倒されてしまう事が多いのだが、それは創作の世界だから可能なのであって、現実の世界では創作物の主人公達のような、圧倒的な戦闘能力やチートパワーを持っているはずも無いので、人海戦術で攻めてくる敵を、少ない人数で圧倒したりするのは、極めて難しいだろう。

 勇綺は悩みながらも、イッカクの戦術をどう攻略するか、頭の中で思案していた。

 イッカクをどう攻略するか悩んでいる勇綺とは対照的に、龍哉は相当張り切っているのか、右の拳を左の掌に打ち付ける。そして龍哉は、集団で攻めてくるイッカク達全員を、ぶっ飛ばすつもりのようだ。

 すると、龍哉の隣にいた秋が王様からの話を聞いた途端、何故か顔を青ざめながら震えていた。突然、顔を青ざめながら震える秋に、勇綺と龍哉だけじゃなく、この部屋の中にいる王様や臣下達全員が、彼女の状態に気付くものはいなかった。


「さて、残りの四体の闇の王についてだが……。我々は、イッカク以外の闇の王達とは戦ってはいない……。だから、残りの闇の王達については、余り詳しい事は話せない。一応、調査などをして情報を集めたりはしているのだが……、余り有益な情報は得られていない……。それでもよいか?」


「今は、闇の王達についての情報を少しでも多く欲しいので、奴等についての情報を得られるのならば、些細な情報でも構いません。お願いします!」


 オドワルドは勇綺達に、残りの闇の王達についての情報を話す前に、これから話す、残りの闇の王達についての情報が、余り有益とはいえない情報である事を告げる。

 王様から、残りの闇の王達についての情報が、余り有益な情報ではないと告げられた勇綺は、少しでも闇の王達についての情報を得るため、王様に残りの闇の王達についての情報を話すように頼み込む。


「そうか……、分かった。我々が調査した心もとない情報が役に立つか分からないが、残りの闇の王達についての情報も話すとしよう……」


 勇綺の頼みを了承したオドワルドは、残りの闇の王達についての情報を勇綺達に話始めた。


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