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第4話 俺も、ついていくぜ!

またギリギリだ……


とりあえず最新話です!


どうぞ!

「え、えと〜〜……」


 勇綺は困惑していた。

 何故、勇綺が困惑しているかと言うと、それは……。


「勇綺! 王様達を助けましょう!」


「秋! 止めとけって! 王様達の事なんか俺達には関係ねぇだろっ!? 勇綺! お前も秋を止めてくれ!!」


(どっちを選べば良いんだ……)


 秋と龍哉の異なる意見によって、勇綺は板挟みになっていたのだ。


「あたしは絶対に嫌だからね! ここまで困っている王様達を、あたしは見捨てる事なんて出来ないわ! 勇綺もそう思うでしょ!?」


「正気に戻れって秋! あいつ等は俺達を拉致した連中何だぞ!? そんな奴等の為に、俺達が怪物共と戦うのはあり得ねぇだろうが!! 勇綺だってそう思うだろ!?」


「あ、いや、あの……、あはは〜〜……」


 秋と龍哉の二人に意見を求められた勇綺は、自身の性格が優柔不断であるが故に、直ぐには意見を出せる筈もなく、とりあえずその場をしのぐ為に、笑って誤魔化そうとするが……。


「勇綺……。真面目に答えてね……?」


「はひっ!? は、はいっ!! すみませんでしたっ!!」


(おっかねぇなぁ……)


(((((恐い……)))))


 秋は満面の笑みを浮かべながら、笑ってお茶を濁そうとする勇綺を、真面目に応答するように注意をする。

 勇綺は、満面の笑みを浮かべた秋の表情を見て身体を震わせた。何故ならば、彼女の表情は笑っている筈なのに、目だけは笑ってはいないのだ。

 勇綺は、秋の笑みから自身の身の危険を感じとり、直ぐ様必死になって彼女に謝罪をするのであった。

 ちなみに秋の笑顔の迫力に震え上がったのは勇綺だけではない。

 勇綺と秋のやり取りを見ていた龍哉と王様達も、秋の笑顔を見て震え上がっていたのだ。


「それで? 勇綺はどっちの意見に賛同するの?」


「……」


「「「「「……」」」」」


「えっと……、僕は……」


 秋にどちらの意見に賛同するかを問い掛けられた勇綺は、秋や龍哉、そして王様達に無言のままジッと見つめられた状態で、自身の頭の中から秋と龍哉のどちらの意見に賛同するか考えていた。


「僕は……、秋の意見に賛同しようと思う……」


「やったぁ! ありがとう! 勇綺! 勇綺なら、あたしの意見に賛同してくれると思っていたわ!!」


「「「「「おおおおおっ!!!!!」」」」」


「ゆ、勇綺……」


 そして考えた末、勇綺が選んだのは秋の意見のようだ。

 勇綺に、自分の意見が選んでもらえた秋は、周囲に人がいる事を忘れて大喜びしていた。

 秋につられるように、王様達は自分達の願いを聞き入れて貰えて、歓喜の声を上げていた。

 自分の意見が賛同されて喜んでいる秋とは対照的に、龍哉だけは呆然とした表情で勇綺を見つめている。

 龍哉は、勇綺ならきっと自分の意見に賛同して、一緒に秋の説得に協力をしてくれると思っていたからだ。異世界に召喚される前も龍哉は、よく勇綺と一緒に、そそっかしくて猪突猛進な所がある秋の暴走を、二人で止めたりする事が多かった。だから今回も、秋の行動を止める為に、勇綺は自分の意見に賛同してくれると思っていたのだが、勇綺が選んだのは秋の意見であった。この結果に、龍哉がこのような表情をするのは無理も無いだろう。


「勇綺……。何で、秋の意見に賛同したんだ? 秋の意見に賛同するって事は、闇の王とかって奴等と戦う事になるんだぞ? 止めとけよ! 何でお前まで、俺達を拉致した奴等の為に命をかけようとするんだよ!! 見ず知らずの赤の他人の為にそこまでする義理は無いだろ!!」


「龍哉! あんた、まだそんな事を言って……」


「……待って! 秋!」


 勇綺と秋が戦いに参加する事に、納得をしていない龍哉は、勇綺に秋の意見に賛同した理由を問いただす。

 未だに王様達を助ける事に反対している龍哉に、秋は彼を非難しようとするも、突然、勇綺に呼び止められてしまう。


「確かに龍哉の言う通り、無理矢理異世界へ拉致された無関係な僕らが、異世界の人達の為に戦うのは、可笑しいかもしれない……。でもね僕は、王様達の事情もある程度は理解出来るから、出来る限りの事はしてあげたいんだ……。それに、城の中に籠って元の世界へ戻る方法を考えても、この城の人達は元の世界に戻る方法は知らないと言っていたから、ここでは有力な情報は得られないと思うし、いくら考えても多分駄目だと思うんだ……。だから僕は、闇の王を倒す旅をしながら、元の世界へ戻る方法を探し出そうと思うんだ。その方が、いろんな人達と出会えて旅に役立つ情報とか得られるだろうし、もしかしたら元の世界へ戻る方法知っている人と出会える可能性があるかもしれないからね」


「! そこまで考えていたのか……。確かに……、城の中の連中は、俺達を元の世界へ戻す方法は知らないと言っていたから、ここで元の世界へ戻る方法を考えるよりは、闇の王を退治しながら、元の世界へ戻れる方法を知っている奴を探した方が良さそうだな……」


 勇綺は、無理矢理自分達を召喚した王様達に不満を持ってはいたが、同時に、ある程度は王様達の事情も理解していた為、秋の意見に賛同したようだ。だが、勇綺が彼女の意見に賛同した理由はそれだけでは無い。元の世界へ戻る方法を探しだす為でもあったのだ。

 龍哉は、勇綺が秋の意見に賛同した理由がただ単に人助けをするだけじゃなく、自分達の世界へ戻る方法を探しだす為だと知って、彼の考えに納得をするのであった。


「じゃあ、龍哉も一緒に闇の王を倒す旅について来てくれるのよね?」


「……そうだな、こっちの方が元の世界に戻る為の情報とか得られる可能性が高そうだしなぁ……。よし! 俺も、闇の王を倒す旅についていくぜ!」


 勇綺の意見に納得している龍哉に、秋は彼に闇の王を倒す旅についてきてくれるかどうか、確認を取ってみようとする。どうやら秋は、龍哉を闇の王を倒す旅に誘うつもりのようだ。

 秋の問い掛けに龍哉は、勇綺の意見によって考え方が変わったのか、あれほど乗り気でなかった闇の王を倒す旅に、ついていくと返答した。


「やったぁ〜〜! 龍哉! ありがとう!! 三人で一緒に旅が出来るわ!!」


「全く……、喜び過ぎだっての……」


「まぁ、そこが秋らしいんだけどね……」


 またもや秋は、周囲に人がいる事を忘れて大喜びをする。三人で一緒に旅が出来るのが余程嬉しかったのだろう。

 人目を憚らず大喜びをしている秋の姿に、龍哉と勇綺は呆れつつも、表情はどこか微笑んでいるようだった。


全然話が進まなくてすみません……。


出来る限り話を進められるように努力をします!

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