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第09話

 永遠に続くかと思われた竹伐採。




 竹伐採を始めてから洞窟前までの道を開通させるのに十日も費やした。


 切り倒した竹は後々なんらかに利用出来そうなので学校ぽい施設の表側に十本一括りで数十束おいてある。





 竹をただ切り倒すだけなら六日程で洞窟前まで行う事が出来たのだが・・・・・


 切り倒した竹(各5m以上10m未満)を運ぶのに苦労した。


 この肉体。何度もいうが肉体的に疲労を覚えない。


 が・・・・ソロでの運搬が面倒で、一度に運ぶ事が出来る竹の数は1本からちょっと無理して2本だった為、切り倒した竹を全て運ぶのに三桁以上、竹林と微妙な広さの広場を往復する必要があった。








 それはさておき。




 今、私の前には”試練の洞窟”の入り口がある。


 文献曰く、この洞窟を守護せし者から与えられる試練を乗り越える必要があるとの事。



 試練の内容は、この洞窟に訪れた者、一人一人異なるらしく・・・・その試練の達成難易度もマチマチとの事だ。



 どういった試練が待ち構えているか解らないが、そこは当たって砕ける気で挑むしかない。






 気合十分に洞窟の最奥を目指し進んで行った。



 洞窟の壁は.....如何にも手掘りした防空壕ぽい造りだが、所々青白く輝くビー玉ぽい形状のナニカが内部に光を照らしている。


 何というか、物凄く現実離れした光景で.....まるで、どこかのRPGに出てくる”ダンジョン”という雰囲気だ。



 道は入り組んでおらず、今現時点ではほぼ真っ直ぐ、やや地下に潜りこむ様な緩い傾斜だ。



 マッピングの手間がかからない反面、奥がかなり深いのか、先がまだまだ続きそうだ。




 どれくらい歩いただろうか。




 余り宛てにはならないけど、体感時間で数時間歩いた所で、目の前にあけた空間があった。



 この場所の広さは目測になるが、成人男性百人くらいが収納可能な広さがあり、やや円形ドーム状になっているのが等間隔に埋め込まれたビー玉の放つ青白い光から推測出来る。





 周りをよく見ているとこの広場の中央付近に場違い感バリバリのモノがあった。


 それの形状を一言で表すなら、水晶ぽい鉱石で作られたチェスのポーンの駒。




 あからさまに怪しさ抜群な【ポーンの駒】はちょっと放置の方向で、先ずは更に奥に進む為の道なりなんなりを探してみたが、他には何も見当たらない。


 一通り、広場を散策した後。


 残すは、中央にそびえ立つ【ポーンの駒】を調べるのみとなった。



 【調べる】と言っても、駒自体を観察するか、動かせないかどうか押したり引いたりする以外はないのだけど。






 観察。


 【ポーンの駒の様な何か】.......高さはおおよそ2m、横幅60cmくらい。材質は見た感じでは透明度が微妙な水晶。色は透明に近いが、ややエメラルドグリーン色がほんのりと混じっている様に見えるが洞窟の薄暗さとビー玉から発せられた青白い光がその様にみせているのかも。形状を詳しくいうとやや円柱型で真ん中に土星の環みたいに粒が漂っており、上の方には綺麗な球状のモノがくっついた形。近付いてみると変な形に見えるが遠目に見ると、チェスのポーンに見える。




 数分。色々な角度から眺めt.....観察してみたが、それ以上の事は解らない。




 怪し過ぎて、正直触りたくないが・・・・・。





 下部からペタペタと触ってみた。




 触った感触は............水晶というよりもややガラスに近い感じかな。


 動くかと、ラグビーや相撲で有名なポーズで押してみたり、大根を引っこ抜くポーズで引っ張ってみたが、全く動く気配はない。





 となると・・・・・。




 この球状部分を触れると何らかの罠なりが作動するんだろうね。







 ぺたり。


 ぺたぺたぺた・・・・・。





 あれ?



 何の反応もしない・・・・・・。





 ぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺたぺた・・・・・。


 ぺたぺちっぺたぺたぺたぺたぺたぺた、ぺちっ。





 これって・・・・アレかな。




 長い間放置されていた事で、故障した?






 これはアレかな。



 右手を高々と挙げると、球状に対して斜め45度から思いっきり手刀を打ち付けてみた。






 ・・・・・・・・・・・。






 ダメだ。


 全くうんともすんとも反応しないし。




 しゃーない。


 一度、蔵に戻ってコレの起動方法が載っている文献でも探すかぁ。



















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