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第03話 大脱出・・・?

 長い時間....具体的に半日くらい経った....たぶん。




 始め気付かなかったが、私がいるこの空間は何処かの建物だと思う。


 目覚めた時、真っ暗闇で何処にいるのかさえ分からないくらいだったのだが、朝になった事で私がいる空間の大体の状況が確認する事が出来る様になった。


 朝になり、陽の光がこの室内に入り込んできたお蔭で真っ暗闇だった空間が古めかしいモノが大量に置かれた倉庫....いや、蔵ぽい建物だと解った。


 相変わらず、首さえも動かせないが・・・見える範囲を観察した結果・・・・


 私の現状が解った。






 先ず、私のいる場所・・・・・蔵ぽい倉庫?


 私の目の前に積み重ねられた竹細工の様な箱々の隙間から見える壁は、見た感じだと漆喰塗の土壁だと思う。実際に触れたり近寄って見た訳ではないから、違うモノの可能性もあるが。


 土壁に加え、壁の一部....柱が木目.....年輪を浮かべた木の柱が見えるから.....たぶん蔵で間違いないと思う。






 その二。私の身体が動かないのは・・・・・


 テ○リスのブロックの様に箱にすっぽりと埋まり込んでいるのが原因・・・?


 何処かの部位・・・出来れば左右の腕のどちらかが動いてくれれば、身体を動かせるだけの空間スペースを確保出来るはず。






 ・・・・と。そいえば今まで気にも留めていなかったが、私の身体はどうなった・・・?


 衝撃+浮遊感+叩きつけられる様な感触......これって、たぶん後ろ側からバイクか自動車から撥ねられたのだと思う。


 自転車程度では物凄く漕いで人を撥ねた所で、大の大人の男性である私の身体を撥ね飛ばして、宙に回せるのは・・・・物理的....馬力的に無理。


 なので、私を撥ね飛ばしたのは原付や自転車ではなく・・・最低でも大型自動二輪か、自動車だと思う。


 撥ねられる直前、自動二輪特有のエンジン音や排気によるマフラーのブボボォ~という音が聞こえてないから・・・一番可能性が高いのは普通乗用車、某新型自動車を代表とするハイブリット系か電気自動車ぽい。

 

 街中の街頭テレビや病院の待合所に設置されているテレビで放送されているコマーシャルを観てて思うのだが、メーカー側が必死になって運転者や同乗者、対人対物時の身の安全を確保できる様に頑張っていても運転者の運転技術や交通におけるマナーが悪ければ、メーカーの努力なんて意味をなさないと思う。


 (メーカーを批判しているのではなく、あくまでもマナーの悪い運転者を批判しているのでお間違えのない様に。)


 アレ。最近、普及してきた為か街中でよく見かける。


 でも。発売から撥ね飛ばされるその時まででの経験から言って、あの自動車に乗っている運転者の運転マナーが凄まじく悪い。全くと断言出来る程、アレに乗っている運転者で運転マナーの良い人を見かけた試しがない・・・・(実体験談)








 おっと脱線した。考えを戻して・・・・




 その事....”何に”撥ねられたかは然程重要ではない。




 それよりも重要なのは、自動車ぽいのに撥ねられて宙を舞って地面に叩きつけられて気が遠く....気を失って・・・・・




 それから、この蔵でモノに挟まって身動き取れなくなっている現状までの間の記憶がない。





 もしかして・・・・と心当たりがあるんだが・・・・




 体調崩してヒキコモリに強制ジョブチェンジさせられる前・・・・未だ、きちんと会社勤めが出来ていた時にライトノベルやネット小説でお目にかかったテンプレとも云える現状・・・・



 『転生』・・・・した?




 ・・・ん?



 転生したっとなると、ここはテンプレとも云えるアレを確かめておかなくては・・・・




 『ステータス』



 ・・・・・・・・・。




 どういう訳か口は動かせない為、心の中で『ステータス』と念じてみたが・・・・一向にステータス画面が現れない・・・・orz





 という事は・・・・ここは『異世界』ではなくて『日本』の何処か?





 昨晩に聞こえて来た虫の音色や、これまでに人の声はおろか気配さえも感じないという点を踏まえて考えると・・・・



 関東圏ではないのは確か。



 東北や西日本の過疎化が進んだ山間部・・・?



 ただの田舎だったら、遠くから人の声か自動車の音が聞こえてくるはず。



 北海道ではないのも確実。虫の音色や朝晩の光は感じ取れているのに・・・人の気配だけでなく、獣......動物の気配すら感じ取れない。



 くっ。



 身体が動けば、ここから出て場所の特定の為に行動が出来るのに。




 身体よ動け、身体よ動け・・・・・・・



 と念じていたら、右手に先程まで感じなかった感触を感じた。



 意識を右手に集中させると、冷たいとか暖かいといった温度は感じ取れないが、何か硬いモノの感触を感じた。



 今度は逆に・・・左手に意識を集中してみた。



 体感時間にして数十分経った所で、左手にも何かの感触が生まれた。


 更に集中してみると、左手の周辺にはわずかながらの隙間とも云える空間が開けていると感じ取れた。


 わずかな隙間があるのは感じ取れても、身体を動かす為の行動に繋げられそうにない。




 物は試しと今度は・・・・右足に集中してみた。



 すると左手の時と違い、すんなりと足の感触を感じ取れた。


 続けて、左足にも集中・・・・・






 あれこれ集中してみた結果・・・・



 両手の腕は肩下まで動かせる様になり、両足は膝上まで動かせる様になった。


 足のくるぶしから下には左手よりも多くの隙間空間が感じ取れた。




 身体がどういう状態なのかいまいち解らないが、両手両足に感触を感じ取れる所から『幽霊』というモノではないのは確かだ。


 ただ、目覚めてから現在に至るまで・・・のどの渇きや空腹感が全く感じ取れない現状を踏まえて・・・・私は”人間”に転生したのではないと感じた。


 ”何に”『転生』したのかは取り敢えず後で考えるとして、先ずはこの古びた箱から脱出する事に意識を集中したい。












 辺りが暗くなって、また明るくなるだけの時間が経った頃。


 ようやく下半身の周辺にあった箱などのモノを退ける事に成功した。


 次は上半身・・・・といきたい所だけど、集中力(気力)が尽きたのか集中する事が出来ない。


 ちょっと一休み。



 ・・・・・・・・・・・。







 体感時間にして三、四時間休んだ所で集中力が回復したのか、両手に精神集中出来る様になった。


 私がいる、この蔵の音が聞こえる程度の周辺には鼠以上の大きさの生命体はいないぽい。


 足を・・・下半身を自由に動かす為に、膝や腰、足先を使ってモノを押す形で動かした為、そこそこのモノを移動させる際に生じる音が発生しているのにも関わらず、周辺で生き物の何らかのアクション・・・気配がしない・・・・・・・という事は、この蔵の周辺に生きているモノは虫以外にいないという事が分かる。



 気配はさておいて。


 首下辺りまでを覆う大量の箱と、右側のオデコ近くまで積み上げられた葛籠ぽいモノを退けるには・・・・




 一番簡単なのは、下半身の自由になった空間に積み上げられたモノを崩し落とす事。


 但し、崩し方を失敗したらせっかく確保した隙間空間を上から落としたモノで塞ぎ、更に身動きが出来ない状況に陥る可能性あり。



 顔が動かせない為、どういう積み方になっているのか把握出来ないのが致命的。



 __こういう場合どうしたら良いのだろう。



 悩んでても時間ばかり無駄に消費しそうなので、ダメ元で隙間に崩すやり方を実行する事にした。


 右手側に山積みされている箱の胸の辺りに触れている部分の底を左足を曲げ、左膝を使ってモノをずらす様に動かしてみた。


 予想していたよりも少し心持軽く感じたので、身体の重心を真ん中からやや右側の箱に持たれる様にし、更に力を込めて箱をずらす。


 中々崩れない箱相手に悪戦苦闘を一時間近く行った結果。


 右側に山積みされていた箱の上部の一部が右の山に崩れ、左側の一部が下部の隙間にすとーんと落ち込んだ。それによって左手だけでなく、右手側もそこそこ自由に動かせるだけの隙間空間が作れた。



 続けて上半身の周りに動く事が出来るだけの空間を得ようとした所で、タイムアップ。


 もう殆ど視界を見渡せる程の光量がなくなった.....つまる所、陽が沈み夜になった。


 作業は明日の朝に持ち越し・・・・となった。

あくまでも執筆の主体がVRMMOのあの作品の為、こちらはゆっくりと気長に書いて行こうと考えていたのですが.....TOP頁のお知らせの詳細を読んだ事で慌てて書いています。ジャンルとかタブ関連でネタバレ要素を省いていくと....ジャンル設定できない為、ネタバレしても大丈夫な部分まで一気に書き上げなくてはならなくなりました。



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感謝・・・感想を書いて下さった方有難うございます。執筆する上での励みになります。タブで一部ネタバレしているのでぶっちゃけますが、某四字....予想通りです。本人に登場して戴きたい所ですが、著作権とかに触れてしまう為ほ(ry....おっとこの先は作品で。

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