9. 冒険者狩り
「知ってるか?
モンスターを狩るよりこうする方が
簡単にたくさんの経験値がたまるんだぜ?」
サイコパスや。
サイコパスの豆知識や。
こわ。
違う違う
まずは魔法使い回復させな
「僧侶!」
「『治癒』」
僧侶の緑色の魔法の玉が魔法使いの傷口に当たり傷がなくなっていく
「がはっ、ごほ」
「自らもう一回痛みを味わいに来るとはな」
「何を言ってるんですか?
俺たちは作戦をより確実に成功させるために魔法使いを回復させたんだ」
「作戦?」
「俺達はあなた達にここで殺されます」
「当たり前だ」
「ただ、あなた達のうちの一人を私たちは殺します」
「なに?」
「俺たちは四人で一人に攻撃を仕掛けます。
もうさっきのように不意打ちは効きません。
そうなれば一発か二発は耐えれます。
そのうちにあなた達の一人を確実に殺します。
剣で切られようが魔法を使われようがその一人に攻撃を続けます。」
「スライムでレベルを上げている奴らにそんなことできるわけがない」
「本当に俺たちがスライムでレベルを上げていると思っているんですか?
あれはあなた達との会話が面倒だったので
適当に話を合わせていただけです。
あともう一つ。
私たちは確実に殺すために勇者以外を攻撃します。
攻撃するのは噓つきだ。
これで仲間にも誰を攻撃するかは伝わりました。
あなた達のうちの一人が足を踏み出せば戦闘開始です」
さぁ、どうなる。
多分一人を総攻撃しても殺されへんし
一発攻撃されただけで俺ら多分死ぬし
嘘つきって何?って感じやし
「いいだろうやってやるよ」
「まった」「まて」「まって」
「なんだお前ら今の話を本当に信じているのか?」
「いや、ないとは思う。
でも可能性はあるだろ」
「俺たちが冒険者を狩っていることがばれたんだぞ。
どのみち殺さないといけない」
よし。
仲間で話し合っとけクソどもが。
「魔法使い!」
「『はー』」
「なんだ!?」
辺り一帯が光に包まれる
「いやーマジで危なかったな」
「ほんまやで」
「いや、まだ逃げ切ってないから。
逃げられへんように俺らが倒されへんモンスターばっかりのところまで連れてこられてるねん」
「いやーマジで死ぬかと思ったな」
「全無視⁉え?全無視⁉
今を全無視はえぐない?
あと、お前だけ死にそうやったのレベルがちゃうねん。
体貫かれてるんやで?」
「そうやな、まぁ、そうやな。
一瞬三途の川見えたわ」
「冗談にならん。
お前が言うと、冗談にならん」
「とりあえず、これからどうする?」
「まぁ、あのクソどもから逃げながら王国まで帰るぞ」
「それしかないな」
「あとはモンスターともあったらあかんな」
「そうやな」
「モンスターなんかに会ったらもう死ぬ、の、と...」
紫色の魔族や。
紫色の肌にゴリゴリのマッチョの魔族や。
「お前ら誰だ?」
喋った?え?喋った?
喋るん?魔族って日本語喋るん?
え?ガンディって人間?
「・・・」
「おい。聞こえてないのか?」
「俺たちは...動物園の動物を、捕まえる人です」
いや、知らんけど。
そんな人がおるんか知らんけど。
でも、動物園の動物がどうやって集めてるか知ってる人は少ないよな。
頼む。知らん人でいてくれ。
動物園の動物を捕まえる人がおるのかおらんのか知らん人でいてくれ。
人じゃないけど。
「そんな、係の人が、いるのか?」
「います」
即答しちゃった。
もうこれで貫こ。