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25 吐いて良い嘘

「毒...か...」


「四天王を殺すには毒が一番だと聞いている。

どうだ?効いてきたか?」


「そうだな、かなりやばそうだ。

全身がしびれてきた。

その鎧は?」


「気付いたか。

これは魔法を無効化する鎧だ」


「そうか、魔法を.....

勇者、後は頼んだぞ」


え?え?

後は頼んだ?

頼みすぎじゃない?

まだぴんぴんしてるサーヴァンおるよ?

雑魚も一匹残ってるし。

俺が言えるほど雑魚ではないんやけど...

この後任されても無理やで?


「少し楽しみだな」


「楽しみだと?

何言ってやがる」


すっとロータがサーヴァンに向かって腕を伸ばす


あ、まだあるのね。

良かった。


「何して.....」


ゴォォォォォォ

赤いビームがサーヴァンの鎧を貫いた


「がはっ、な、ん、だと。

てめ、え、なに、しやが....」


「魔法だよ」


魔法を無効化する鎧を魔法でぶち抜いた。

ロータの魔法がすごすぎるんか、

サーヴァンの鎧が弱いんか分からんな


「ただ....もう動けなさそうだ...」


バタ

ロータが倒れた。


あ、ここからを頼んだって言ってんの?

それでもキツイよ?


「くっ.......ライト!やく、そう、を...よこせ」


「はい!」


「待ってください!

渡すべきではないです」


「何だと?」


「あんな奴無視だ!」


「さっき、この人が俺にだけ聞こえる声で言っていた言葉があるんです」


「ブラウンが?」


「はい」


「はや、く」


「この人は逃げろと言っていました」


「逃げろだと?」


「そうです。

この逃げろは誰から逃げろという意味ですか?」


「ロータからに決まっているだろ!」


「そうですか?

この人はあなた達は見逃そうとした。

その人に向かって逃げろはおかしくないですか?」


「おま、え、なにが、言いたいんだ」


「逃げろって言うのは、サーヴァンから逃げろという意味ではないですか?」


「そんな、わけ、ないだろ。

はやく、やくそう、を、よこせ」


「俺はこの人のことを良く知らない。

でも、あなたならこの人のことを良くわかってるんじゃないですか?」


「.......」


「ライト!はやく、しろ!」


「よく思い出してください。

この人がどういう人間なのかを」


「ら、い、と」


「勇者クレー、その言葉は本当にブラウンが言っていたのか?」


「ライトさん。

俺でも吐いて良い嘘と吐いてはいけない嘘の違いくらい分かります」


「......サーヴァンさん。

俺はあなたから逃げる」


「き、さまぁぁぁぁぁ」


バタン

サーヴァンが倒れた。


「勇者クレー、感謝するよ」


「いえ、当たり前のことをしただけです」


これは、吐いても良い嘘やんな?

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