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2. 国王軍と魔王軍

「じゃあ、この国のことを色々聞かせてもらってもいいか?」


「あぁ、まずここは国王軍に所属している」


「国王軍?」


「あぁ、この世界には国王軍と魔王軍がある。

魔王軍は魔族やモンスターを中心とした軍だ。

1人の魔王とそれを支える4人の四天王がいる。

こいつらは魔族やモンスター、人間を死ぬまで働かせる」


「死ぬまで...」


もうブラックとかのレベルちゃうやん


「それを止めるために生み出されたのが国王軍だ。

国王軍は親をモンスターや魔族に殺された子供を助ける施設をいくつも作っている」


めっちゃいいやつやん


「ほかにもこの世界にはいろいろな生物が住んでいる」


なんていうか、その、あれやな


「エリトリア族、ハンガリー族、ゴンべ族、ベルラージ族」


こんなにちゃんと喋れたんやなこいつ

俺が起きたばっかの会話なんやったんやろ


「そして、この世界には大事な職業がある」


「職業?」


「冒険者だ」


「ぼう、けんしゃ」


ここってどういう国なん?

厨二病しかおらん国?


「冒険者の中にも勇者、戦士、魔法使い、僧侶、武道家、踊り子いろいろある。

お前は勇者だ」


俺が勇者なん?

ええの?

お前のほうが強そうやけど。

会ってる?それ。

それともあれかな。

何人もおる感じのやつなんかな。


「それってほかにもいるのか?」


「あぁ、いっぱいいる」


いっぱいおるやん

いや、そこは一人にしてくれよ。

いや、そうやで、俺でええの?とは言ったけど

違うやん。

それとこれとは別やん。


「でも、誰でもなれるわけじゃない」


あっ、誰でもなれるわけではないんや。

それは限られた人しか持ってない才能みたいなやつやんな?

そうやんな?

聞くのはやめとこう。

うん。

たぶんそうやから。

質問ばっかりしても悪いから。


「お前はこの町で最も強い勇者だった」


「えぇ?」


それは、どうなん。

そら、うれしいけど。

俺が一番強いってことは俺より強いやつがおらんってことやろ?

それは、どうなん。

たぶん俺めっちゃ弱いで。


「ぶっちぎりで?」

「ぶっちぎりで」


ぶっちぎりやん。

じゃあ俺より強いやつどころか、俺と戦える奴すらおらんやん。

じゃあもうこの町終わりやん。


「それで、お前達は魔王を倒しに行った。

でも、すぐそこの草原で倒れてた」


そこが、謎なんよな。

この町で最強の勇者がすぐそこの草原で倒れてる。

なんでや?


「そこの草原に強いモンスターはいるのか?」

「いない。スライムとかを倒して経験値を集めてる勇者がいっぱいいる」


謎なんよな。

なんでそんなところで倒れてるんやろ。

まぁ、ええか


「ガンディは何があったのか知らないのか?」

「あぁ、俺は知らない。お前の仲間もまだ寝てるんだ」

「そうか。俺のな..か..ま....?」

「あぁ、そうだ」


仲間おるやん。

そいつらに話聞けばいいやん。

え?なんでこいつ仲間おること言わんの?


「ガンディ。俺に記憶がないことは覚えてるよな?」

「あぁ。もちろんだ」

「なら、仲間の記憶もないだろ?」

「あぁ、そうだな」


えぇ。

ここまでゆってもわからんの?


「なんで、俺に仲間がいることを伝えなかったんだ?」

「ん?どういうことだ?」


えぇ。


「いやだから、記憶がないのに仲間のことがわかるわけないだろ?」

「え?」


えぇ。

まじかこいつ。


「いやもういい。仲間のところまで連れってくれ」

「わかった」


二度とこいつに話聞かんとこ。

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