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19 ???

長いです

「あぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


「なんだ!?」


「はぁはぁはぁはぁ」


「なんだ?お前なんで生きている?」


は?

ここは?

俺はなんで生きている?


「何が起こった?ラポポ」


「わかりません。

魔王様が魔法で勇者の頭を吹き飛ばした瞬間、勇者の頭が再構築されました」


「俺もそう見えた。お前、何をした?」


分からん。

なんだ?

何がどうなってる?


「おい待て。それはなんだ?」


「それ?」


「でこの真ん中に生えている。角...か?」


分かるわけないやろ。

こっちから見えへんのに。


「まさか....魔族になったのか?」


「は?俺は元から魔族になっていたはずだ」


「確かにおかしいと思っていた。

魔族になったはずなのに、見た目に何の変化も見られなかった」


なら、はよ言うとけや。


「いや、俺はあの薬を飲んだ瞬間に強くなったはずだろ?

お前が言ったことだし、実際に強くなった実感がある」


「それもそうだ。だが、よく考えるとあの強化はおかしかった。

あの時のお前のレベルはいくつだ?」


「58」


「薬を飲んだ後のお前の強さは約150レベルだ」


「は!?150!?」


「あぁ、どの時代にも魔族と相性のいい奴は存在する。

そいつは平均から大きく外れた力を手に入れる。いわゆる外れ値だ。

お前もそうかと思っていたが、あまりに変化がない。

確かにスピード、パワーは上がり、物理攻撃は強化されたが

それも20レベル程度。

とうてい100レベルには届かない」


「ん?何が言いたい?」


「あれは魔族になったわけではない」


「ならなんで俺は急に強くなった?」

あのタイミングで運よくはぐれスライムにでも.....っ!まさか」


「そうだ。お前は俺と話す前にスライムを一匹倒していたな?」


「あれが、この世界のはぐれスライムなのか?

聞いたことがないぞ」


「はぐれスライム程度なら良かったんだがな」


「なに?」


「あれは恐らく、賢者のスライムだ」


「賢者?あの賢者か?」


「そうだ。お前たちが噂として語り継がれているあの賢者だ」


「それがスライムだったのか?」


「いや、賢者は人間だ」


「はぁぁぁ?意味が全く理解できん」


「あのスライムは1年に一度、世界に一か所で10秒だけ存在する。

賢者のスライムと呼ばれているが実際には、賢者をもたらすスライムだ」


「賢者をもたらす?」


「ここまで言ってもわからないとはな。

つまり、あのスライムは経験値の代わりに賢者というスキルを与える。

EXモンスターだ。

それを倒したのがお前だ。

お前は賢者だ」


「???????????」


「そして、お前は魔族になる薬を飲み、生き残った。

その時点では魔族にならず、賢者になった。

魔族になる効果は俺がお前の頭を破壊した瞬間に発動された。

魔族になれば本来、姿が変わる。

元の姿とは違う姿になる。

頭を破壊したときに効果が発動されたことにより、

元の姿が頭がない状態になってしまった。

そこから姿が変わり、頭が構築され、角が生えた」


「???????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????」


「すごい奇跡ですね」


「そうだな」


いやいやいや、奇跡とかのレベルじゃないって。

賢者になった?

全魔法を使うことができる賢者になった?

その上に魔族になった。

つまり俺は魔族化した賢者?

最強やん


「で?何でそんなに余裕なんだ?」


「ん?当たり前だ。俺もほとんどの魔法を使うことができる」


「ほとんど?俺はすべてだぞ?」


「そうだな。その点ではお前が優勢だ。

ただ、俺は魔法だけでなく体術もできる。

お前の体術とは比べ物にならない」


「なら魔法と体術どっちが強いか決めようか?」


「この距離から始めて勝てると思っているのか?」


「無理だな。この距離から初めて勝てるはずがない」


「なら死ね」


魔王が目の前から消えた。

それが分かった瞬間には魔王はもう目の前だ。

ただ..........俺は賢者なんだろ?

なら、使えるよな?


「『転移』」


魔王とラポポの周りが光に包まれる。

そして消える。

転移先は、真上。

上空50メートル


「魔法使いのやってるこれ。やってみたかったんだよな

『火柱』」


魔王とラポポを飲み込む火柱が立つ


「さすがに.....今ので死んではくれないよなぁ」


次の瞬間には魔王は地面に着地している。


「あれ?ラポポは?」


「邪魔だったから置いてきた」


「あの火柱の中に?」


「そんなことをするはずがないだろう。

魔王城にだ」


「あの一瞬で往復してきたのか」


「そこら辺にいる魔法使いが使える魔法が俺に通じるはずないだろ」


「まぁ、分かってたさ。

俺は賢者になったんだ。

贅沢にいこう」


「?」


「聞いて驚け!『死者蘇生』」


「は?」


緑の光が辺りを包む。

このあたりには、仲間の死体が転がっている。

そして俺は賢者だ。

どんな魔法でも使える。

その魔法が伝説だろうが何だろうが


「言ったよな?贅沢にいこう」


「チッ!」


「あぁ?」「ん?」「ここは....」「あれ?」


筋肉、スキンヘッド、戦士、ヒストグラを蘇らせた


「勇者さん!え?なんで俺は生きてるんですか?」


「どういうことだ?クレー」


「なんか俺、賢者らしい」


「は?」


「賢.....者?」


「あぁ、魔族化した賢者」


「はぁ?」


「いや~俺もそう思ったよ。

ただ、魔王は討伐できそうだから力を貸してくれ」


「え?あぁ、おう」


「ヒストグラ。お前もそれでいいか?」


「は、い」


「よし。いこうか」


バン

いつものあれだ

芸がない


「『死者蘇生』」


「え?」


「なんだ?」


「お前たちはまた一度死んだ」


「はぁ?」


バン


「『死者蘇生』」


「ん?」


「もう説明がめんどくさい。

とにかく戦うぞ」


「わかっ...」


バン


「『死者蘇生』」


「おい、いい加減にしろ」


「こっちのセリフだよ。

何回仲間を復活せればいいんだよ」


「クレー俺たちはこの戦いで何回死ぬことになるんだ?」


「数えといてやる」


「新しい顔のアンパンマンは元のアンパンマンと一緒だよな?」


「当たり前だろ」


「よし。なら戦おう」


「そうだ、頭を破壊されるときはあいつの近くで破壊されてくれ」


「え?」


「血とかが顔にかかればいい感じになるはずだ」


「.....マジかお前」





「気分はどうだ魔王?」


「・・・」


「頭を破壊する魔法は人間にしか使えないだろ?

魔族の俺は無事ってわけだ」


「魔族にするやつを間違えたよ」


「だろうな。立場が逆転したな。言い残すことはあるか?」


「そこはお前が持っていくんやな?」


「何や戦士?」


「俺達がここまで削ったのに、最後はお前がやるんやな!」


「....なら、最後まで頼んだ。

スキンヘッド、筋肉、戦士、ヒストグラ」


「任せろ」


「何か言い残すことはあるか魔王?」


「そうだな........一つ聞きたい。

お前たちはどこでその力を手に入れた?

普通に暮らしていればその力を得ることはないだろ」


「俺とペロンは施設の子供だ」


「施設?」


「お前に親を殺された子供が集まる施設だよ。

そこでいつもいつも訓練していた!

お前を殺すために!」


「そうか。なら、それはーーーーーーだな」


「は?」


19 真実の入り口

まさかのもう一話!

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